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アフリカ豚熱の拡大、豚肉消費が低迷

<写真:tienphong.vn>
ベトナム中部のクアンガイ省および中部高原のザライ省において、アフリカ豚熱(ASF)の感染が拡大している影響で、豚肉の販売が著しく落ち込みを見せている。
ASFウイルスは人間には感染せず、検査を経た豚肉は安全とされているが、消費者の不安は依然として根強い。
クアンガイ省のチャウサー市場では、7月26日時点で多くの豚肉販売店舗が営業を停止している。
住民が近隣の村で感染豚の廃棄作業を目撃したことが背景にあり、とりわけミーケー海岸方面へ向かう道路沿いに位置するこの市場では、「地元産の豚肉」を求める買い物客が激減している。
同様の傾向はザライ省のホアルー市場でも見られ、かつて1日あたり100kg以上の豚肉を販売していた業者も、現在はわずか数十kgしか売れていない状況である。
消費者は豚肉を敬遠し、牛肉や鶏肉などの他の動物性食品に移行しており、これが市場全体の需要構造に変化をもたらしている。
影響は小売業者にとどまらず、豚肉を主な材料とする飲食業にも及び、地域のフードサービス業界全体に深刻な打撃を与えている。
こうした状況を受け、地方当局は感染拡大の抑制に向けた監視と検疫体制の強化に乗り出している。
クアンガイ省畜産・動物衛生支局のドー・バン・チュン支局長は「食肉処理場に搬入される豚は、事前にASF陰性であることが確認されている」と述べ、過度な不安を避けるように住民に冷静な対応を呼びかけた。
一方、ザライ省では家畜輸送車両に対する検査を厳格化し、検疫証明書を所持していない場合には罰則を科す措置を講じている。
加えて、各地方政府は飼育施設の衛生管理や感染豚の適切な処分方法に関する指導を強化し、不法投棄の防止策も進めている。
農業・環境省によれば、2025年初頭から現在までに、全国34省市のうち28省市で計636件のASF感染事例が確認され、4万3000頭を超える豚が処分された。
中でも、北部のカオバン省、ランソン省、トゥエンクアン省、ハノイ市、さらに中部沿岸のクアンガイ省およびクアンチ省で感染の拡大が著しい状況にある。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。