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アフリカ豚熱の感染、全国20省・市に拡大

<写真:quangngaitv.vn>
ベトナム農業環境省によれば、アフリカ豚熱(ASF)の感染が再び拡大しており、ハノイ市、バクニン省、ダナン市、カインホア省、ドンタップ省など全国20の省・市で248件の感染が確認された。
これにより、約1万9700頭の豚が感染し、約2万280頭が死亡または殺処分された。
年初からの累計では、全国28の省・市において計514件の感染が確認され、感染頭数は約2万9600頭、死亡・処分頭数は約3万460頭に達している。
前年同期と比較すると、感染件数は41%、処分頭数は60%それぞれ減少した。
被害が最も深刻なランソン省では149件の感染が報告され、そのうち118件が現在も収束していない。
カオバン省でも43件の感染が継続中であり、両省で計1万3000頭以上が感染または処分の対象となった。
家畜衛生当局は、ASFウイルスの高い耐性や新たな変異株の出現、さらに小規模で衛生管理の行き届いていない飼育環境が、感染再拡大の要因であると指摘している。
また、一部地域では感染報告の遅延や隠蔽が見られ、流通過程において感染豚が販売されたり、不法に屠殺されたりする事例も確認されている。
ワクチン接種は一部地域で試験的に実施されているが、養豚業者の利用は限定的であり、集団免疫の形成には至っていない。
現行の規定では、死亡または陽性と判定された豚のみが処分対象であるため、感染拡大を抑制するには不十分であり、病豚を隠して販売する農家も後を絶たない。
フン・ドゥック・ティエン農業環境副大臣は、感染リスクの高い北部山岳地帯や中部地域におけるワクチン接種の早期実施、感染状況の厳密な監視および迅速な対応を指示した。
あわせて、違反行為に対する厳格な取り締まりと、病豚を処分した養豚業者への補償制度の強化も求めている。
ASFはアフリカ原産のウイルス性疾病であり、致死率が極めて高い。
感染豚の血液や排泄物を介して拡散するため、徹底した防疫体制の構築が不可欠である。
人間に感染することはないが、媒介者となる可能性があるため、関係者全体による警戒と対応の徹底が求められている
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。