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ロンタイン空港の本格稼働、空港運営分担の慎重な議論

<写真:cafef.vn>
ベトナム南部で建設が進むロンタイン国際空港の運用方針を巡り、既存のタンソンニャット国際空港との機能分担についての議論が活発化している。
国際便の一括移転に伴う利便性の低下や乗客の混乱を懸念する声があり、専門家らは利用者の実際の需要に即した柔軟な対応を求めている。
2025年末の第1期工事完了を予定するロンタイン国際空港は、2026年中頃の開港が見込まれている。
これに先立ち、9月11日にホーチミン市で開催された国際会議において、韓国・仁川空港のコンサルタントが2つの主要案を提示した。
1つ目の案は、国際線をすべてロンタイン国際空港に移し、タンソンニャット国際空港を国内線専用とするものである。
この案では、運用の効率化が期待される一方で、市中心部から約40km離れたロンタインへの移動負担が課題とされている。
もう1つの案は、航続距離に応じて国際線を振り分ける方式である。
短距離の国際線はタンソンニャットに残し、長距離便はロンタインに集約するというものである。
これにより乗客の利便性は高まるが、国際線の拠点が分散することにより、ハブ機能が弱まる懸念も指摘されている。
建築家のゴー・ヴィエット・ナム・ソン氏は、空港の利用者である乗客の視点を最優先とするべきであると強調し、実際の旅行経験に基づいた政策決定の必要性を提起した。
また、ホーチミン経済大学の研究チームも、現状ではロンタインまでの移動に約1時間半を要するなどインフラ整備の遅れを指摘し、段階的な移行の必要性を訴えた。
ベトナム民間航空局のウオン・ヴィエット・ズン局長は「ロンタインの運用は前例のない挑戦である」と述べ、多様な意見を取り入れた上で慎重に最終案を決定する方針を示した。
専門家の間では、開港当初は貨物輸送や航空機整備業務を中心とし、交通インフラの整備状況に応じて段階的に国際線を移転する3段階の戦略が提案されている。
ロンタインを東南アジアの主要ハブ空港とする構想の実現には、乗客の利便性と航空ネットワーク全体の整合性を両立させる戦略的な運営が不可欠である。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。