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GrabがEV配車サービスを開始、Xanh SMの独占市場に挑戦

<写真:nguoiquansat.vn>
配車アプリ大手のGrabは、10月8日よりハノイ市において、電気自動車(EV)を利用した新たな配車サービス「GrabCar Xe Điện」の試験運用を開始した。
これはEV配車を主軸とするXanh SMが支配的地位を築いてきた市場への本格的な参入を意味し、Grabにとって重要な戦略的転換点となる。
Grabによれば、新サービスではEVまたはハイブリッド車による送迎を提供し、環境負荷の低減を重視する利用者層のニーズに応える構えである。
Grabベトナムの移動部門ディレクターであるグエン・ハイン・リン氏は「本サービスは利用体験の向上と新規ユーザーの獲得を図ると同時に、環境に優しい移動手段の普及を促進するものである」と述べた。
また、同社は将来的にホーチミン市での展開も視野に入れている。
現在、ベトナムにおける配車市場では、Grab、Xanh SM、Beの3社が激しい競争を繰り広げている。
このうちXanh SMは、VinFast製の電気自動車を用いた専用サービスを展開しており、GrabやBeにはこれまでEV指定のオプションが存在しなかった。
今回のGrabCar Xe Điệnの導入により、Grab利用者もEVを選択可能となり、選択肢の幅が広がった形である。
Grabは政府によるEV普及支援策の進展や、環境意識の高まりによって、同社のプラットフォーム上におけるEVの導入が増加傾向にあることを、今回のサービス導入の背景として挙げている。
Google、Temasek、Bain & Companyが共同で発表した「e-Conomy SEA 2024」によれば、2024年時点でのベトナムの配車およびフードデリバリー市場の規模は40億ドル(約5894億3200万円)に達し、2030年にはその規模が90億ドル(約1兆3262億円)にまで拡大する可能性があると予測されている。
一方、インドの市場調査会社Mordor Intelligenceは、2024年第4四半期以降において、Xanh SMがベトナムのライドシェア市場において44.68%のシェアを獲得し、首位に立っていると報告している。
これに対してGrabは同年9月、同社が示した統計は「検証不可能なデータおよび不完全な調査手法に基づく誤った結論である」と反論し、同社およびBeはいかなる形でもMordor Intelligenceと情報共有を行っていないことを強調している。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。