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ベトナム企業、ブランドの「輸出」により世界市場へ進出
<写真:nld.com.vn>
近年、ベトナム企業が自国発のブランドを海外市場に展開する動きが加速している。
これまで外国ブランドの誘致に注力してきたベトナムにおいて、同国発ブランドがフランチャイズ形式で国際市場に進出するという新たな潮流が形成されつつある。
ホーチミン市発のカフェチェーン「Three O’Clock」は、24時間営業という業態で注目を集め、すでに国内で10店舗以上を展開している。
2023年以降はフランチャイズ契約を通じて海外展開を本格化させ、2025年10月にはインドネシア・ジャカルタ中心部への初出店を予定している。
同ブランドは、すでにインド、ネパール、スリランカ、バングラデシュにおいて100店舗の展開計画を始動している。
また、タピオカティーブランド「Phúc Tea」もフィリピン市場において高い売上実績を記録し、アラブ首長国連邦(UAE)を含む湾岸協力会議(GCC)加盟6カ国において、今後5年間で50店舗を開設する独占フランチャイズ契約を締結した。
このような動向は、ベトナム企業が単に製品そのものを輸出する段階から、知的財産権や業務ノウハウを含めた「ブランドの輸出」へと移行していることを示している。
業界専門家によれば、ブランドの海外展開には通常8か月から1年半程度を要し、1契約あたり10万〜20万ドル(約1504万6000〜3009万2000円)の初期投資に加え、3〜6%のロイヤリティが継続的に発生するという。
これまで海外進出を果たしてきたのは、Trung Nguyên LegendやHighlands Coffeeといった大手ブランドが中心であったが、2023年以降は中堅企業においても、商品仕様や店舗デザイン、スタッフ教育などの標準化を進めることで、国際展開に向けた体制整備を進めている。
専門家は、ブランドの個性が海外市場での差別化において重要な要素になると指摘しており、特にベトナム独自の味覚やストーリー性が強みとなる。
ベトナムコーヒーのように独特な味わいや抽出法を有する商品は、世界市場において競争力を発揮しやすい。
現在、ベトナムにおけるフランチャイズビジネスのGDPに対する割合は小さいものの、将来的な成長が見込まれる分野である。
ブランド輸出は農業、物流、包装、マーケティングといった周辺産業の発展にも波及効果をもたらし、同国の新たな輸出戦略の柱としての地位を確立しつつある。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。