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ベトナムの25年GDP成長率、HSBCが7.9%に上方修正
<写真:cafef.vn>
英金融大手HSBCは、2025年におけるベトナムの国内総生産(GDP)成長率予測を7.9%に引き上げた。
これは従来の6.6%からの上方修正であり、政府が掲げる「8%以上」の成長目標に近づく水準である。
ベトナム統計総局によれば、2025年第3四半期のGDP成長率は前年同期比で8.23%を記録し、過去10年以上で2番目に高い数値となった。
これはASEAN諸国の中でも最も高い成長率であり、市場予測の7.2%を大きく上回った。
成長をけん引した主因は、電子機器を中心とする輸出の好調にある。
第3四半期の輸出額は1285億7000万ドル(約19兆5499億円)で、前年同期比18.4%増、前四半期比でも9.6%増となった。
この結果、貿易黒字も拡大し、第3四半期の黒字額は上半期の2倍に達した。
製造業の生産も前年同期比で10%増加し、輸出入もそれぞれ約20%の成長を見せた。特に対米輸出は約30%増と際立った伸びを示している。
加えて、内需の回復も進み、小売売上高の増加や観光業の復調が経済を支える要因となっている。
さらに、政府が推進する大型インフラプロジェクトの進展により建設活動も活発化しているが、公共投資の実行率は第3四半期時点で年間計画の50%にとどまり、さらなる加速が求められる状況である。
他の国際機関もベトナム経済に対する見通しを上方修正している。
アジア開発銀行(ADB)は成長率を6.7%、シンガポールのUOB銀行は7.5%、国際通貨基金(IMF)と世界銀行(WB)はそれぞれ6.5%、6.6%と予測している。
HSBCは2026年の成長率見通しについても、従来の5.8%から6.7%へと引き上げた。
一方で、最大のリスクは国際貿易における変動であると指摘している。
インフレ率については、2025年が3.3%、2026年が3.5%と予測しており、引き続き管理可能な水準で推移すると見られている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。