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高級志向の大衆化、ブランドが示す越南の変化
<写真:danviet.vn>
11月20日にホーチミン市で高級ブランドのライフスタイルを主題とした年次会議「Branded Living Summit 2025」が開催された。
本会議では、消費行動の変化が浮き彫りとなり、従来は超富裕層に限定されていた「ブランド生活」が、より広範な層に浸透しつつある現状が明らかとなった。
不動産市場においては、資産保有という従来の価値観から「体験の購入」へと意識が変化しつつあり、高級住宅でも生活の質を重視する傾向が顕著となっている。
Savills Hotels東南アジアの上級ディレクターによれば、ベトナム市場は2026年以降の成長期に備えた準備を進めている。
その上で、ベトナムにはタイに比べ、海岸線の長さや都市化のスピード、住宅価格の低さといった競争優位が存在するという。
Masterise Groupのマーケティング責任者は「ブランド品質」を超富裕層のみならず中間層にも提供する、新たなサービスや商品モデルの必要性を強調した。
とりわけZ世代では、体験への支出が年率20%前後で増加しており、ローカル性、エコロジー、テクノロジー、社会的つながりといった要素が重視されているという。
消費の在り方にも明確な変化が見られる。
ベトナムのヨット企業Vietyacht創業者は、所有から生活の質の向上への意識転換を指摘する。
また、豪州系照明ブランドUniosの代表者によれば、ベトナムでは照明が単なる消費財ではなく空間デザインの一部として認識され始めている。
宝飾品大手PNJもまた、かつては資産として扱われていたジュエリーが、現在では日常のライフスタイルに取り入れられるようになっている。
社会的イベントや個人の節目に応じた商品展開が求められていると説明した。
このように、ブランド志向はもはや一部の富裕層に限られたものではなくなり、中間層のライフスタイルにも深く根付きつつある。
この現象は、ベトナムの経済発展および国民の生活意識の変化を如実に反映しているといえる。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。