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中部豪雨で91人死亡、経済損失は13兆ドン超
<写真:znews.vn>
ベトナム中南部を襲った大規模豪雨により、これまでに91人の死亡が確認され、経済損失は13兆780億ドン(約777億2300万円)に達した。
これは前回報告から4兆ドン(約237億7200万円)の増加であり、特にカインホア省における被害額の更新が要因とされている。
農業農村開発省の防災部門によると、最も大きな被害を受けたのはダクラク省であり、死者は63人、経済損失は5兆3000億ドン(約315億800万円)に上る。
その他の地域では、カインホア省で15人、ザライ省で3人、ダナン市およびフエ省で各2人、クアンチ省で1人の死亡が報告されている。
住宅への被害も深刻であり、計221棟の家屋が倒壊し、約933棟が損傷した。
ピーク時には約20万棟が浸水し、そのうちダクラク省が15万棟を占めた。現在も同省の低地2村では浸水が続いており、ラムドン省でも127世帯が冠水下にある。
農業分野では、8万2100haに及ぶ稲作地および畑作地と、11万7000haの多年生作物が被害を受けた。
また、約330万頭の家畜および家禽が流出または死亡し、1150haの養殖場も壊滅的被害を受けている。
交通インフラにも甚大な影響が出ており、国道20号線および27C号線では17か所で土砂崩れが発生し、通行が困難となっている。
鉄道網も15か所で損傷が確認されており、特にソンバハ水力発電所の放流による影響が大きいとされる。
電力供給にも深刻な支障が生じ、最大で約120万世帯が停電した。現在も約25万世帯で電力供給が復旧していない。
通信インフラにおいても障害が広がっており、62の地方自治体で専用通信回線が切断され、343基の通信基地局が稼働を停止している。
気象当局によれば、現在は降雨が収まりつつあるものの、主要河川の水位は依然として警戒水準を上回っており、今後も洪水への警戒が必要である。
こうした状況を受け、ファム・ミン・チン首相は訪問中の南アフリカから緊急会議を招集し、被災地支援の加速を指示した。
政府は被災した各省に対して総額1兆1000億ドン(約65億3700万円)の緊急資金を拠出し、財務省も備蓄米4000トンの支給を決定した。
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