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ベトナムで消費者心理が改善、持続可能な支出傾向に
<写真:baodautu.vn>
シンガポール系大手銀行ユナイテッド・オーバーシーズ・バンク(UOB)は、ベトナム人消費者の間で「体験」や「持続可能な金融」への支出が増加しているとの調査結果を発表した。
2025年版「ASEAN消費者心理調査(ACSS)」によれば、ベトナムの消費者心理指数は67ポイントとなり、前年から3ポイント上昇して域内平均を上回った。
UOBは11月20日にホーチミン市で本調査結果を公表した。
分析によれば、ベトナムにおけるGDP成長率が2025年上半期に7.52%を記録し、インフレと物価の安定、さらには外国直接投資(FDI)の堅調な動きが、消費者心理の改善を後押ししている。
同銀行はベトナムの2025年通年の経済成長率予測を7.7%へと上方修正した。
調査結果によると、回答者の8割以上が国内経済に対して楽観的な見方を示しており、7割以上が個人の経済状況の改善を期待している。
特にZ世代においては、生活費への不安がやや後退し、教育、医療、健康といった分野への支出意欲が高まっている。
環境への関心の高まりも顕著であり、気候変動、自然災害、汚染といった環境問題に対する懸念が経済問題を上回る結果となった。
環境配慮型商品に対して追加の支出を惜しまないと回答した割合は全体の約3分の1に達し、ASEAN平均を11ポイント上回った。
UOBのカード決済データによると、飲食、娯楽、旅行分野における支出は前年比で8%増加しており、特に娯楽分野においては48%の大幅な伸びを示した。
これを受けて同銀行は、旅行、グルメ、自然体験を含む1000件以上の優待特典を提供するなど、ライフスタイルを重視したサービスの強化を進めている。
金融リテラシーの面においても改善傾向が見られる。
調査対象者の94%が収支管理に自信を持ち、86%が緊急時の備えを確保している。
さらに、79%が現在の借入を適切に管理できており、82%が必要な保険に加入していると回答した。
一方で、Z世代においては健康保険の加入率が33%にとどまり、債務管理に不安を抱える層も一定数存在している。
UOBの個人金融サービス部門統括者は「消費者の行動と優先事項を理解することで、個別ニーズに対応した持続可能な金融商品を提供できる」と述べた。
今後、同行は貯蓄、投資、保障の各分野においてパーソナライズ化を進め、長期的な資産形成を支援していく方針である。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。