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べトラベルが航空事業から撤退、エアアジアの出資交渉が進行中
<写真:znews.vn>
ベトナムの大手旅行会社べトラベル(Vietravel)は、航空子会社べトラベル航空(Vietravel Airlines)から完全に撤退することを決定した。
これは11月21日付の取締役会において正式に決議されたものであり、同社が保有する1846万株超すべてを売却する方針である。
売却手続きは年内の完了を目指して進められており、取引額はべトラベルの総資産の10%未満と見積もられている。
この撤退に伴い、べトラベル航空はべトラベルブランドから切り離され、独立した新たな商号へと移行する。
本社の所在地も、現在のホーチミン市からハノイ市バーディン区へ変更される予定であり、移転作業は2025年12月28日から2026年1月4日にかけて行われる見込みである。
べトラベルは今回の決定について「旅行事業への注力を通じてコアビジネスの強化を図る経営再構築の一環」と説明している。
航空事業からは手を引くものの、今後も他の航空会社と連携し、ツアー商品と航空券を組み合わせたサービスの提供は継続する方針である。
一方で、べトラベル航空を巡っては、マレーシアの格安航空会社エアアジアを傘下に持つCapital Aが出資交渉を進めているとの報道が浮上している。
2025年8月にはべトラベル航空の親会社であるT&TグループがCapital Aと共に、ベトナム中部クアンチ省における航空都市構想に関する協議を開始していた。
さらに同年10月には、エアアジアのトニー・フェルナンデスCEOが「交渉は初期段階にあるが、順調に進行している」とコメントしている。
しかしながら、ベトナムの現行航空法では、外国企業による航空会社への出資比率は原則34%が上限と定められており、エアアジアが希望する過半数出資やブランドの維持には法的制約が伴う。
このため、関係者によれば、まずは少数出資による市場参入を模索しており、将来的な法制度の見直しや条件変更の可能性も視野に入れているという。
なお、べトラベル航空は2018年に構想され、2021年に正式な運航を開始した。
現在はエアバスA321型機3機を保有しており、海外の航空会社や航空機メーカーとの提携拡大に向けた交渉も並行して進められている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。