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ハノイのガソリンバイク規制、時間帯指定での禁止が正式決定
<写真:laodong.vn>
ハノイ市は2026年7月1日より環状道路1号線内においてガソリンバイクの通行を時間帯指定で禁止する方針を正式に決定した。
本措置は2024年に制定された新「首都法」に基づき、市内で初めて導入される「低排出区域(LEZ)」の一環として実施されるものである。
11月26日、ハノイ市人民評議会はLEZに関する決議を全会一致で可決した。
これにより対象区域内ではガソリンバイクの通行が時間帯もしくは地域単位で段階的に規制され、配車アプリを利用する営業バイクも規制対象となる。
さらに、排ガス基準を満たさない自動車についても、今後段階的に進入禁止措置が導入される見通しである。
ハノイ市当局はまた、営業用車両の「グリーン転換」に関する計画を明らかにしている。
バイクについては2030年までに電動化を完了させる方針であり、タクシーに関しては2026年7月以降、新たに導入される車両および代替車両を電動車またはクリーンエネルギー車に限定する。
2035年1月以降は、交通状況に応じて規制対象区域を市全体へと拡大することが予定されている。
LEZの導入は段階的に進められ、2026年にはホアンキエム区やバーディン区など環状1号線内の9地区で試験運用が開始される。
2028年からは環状2号線の一部地域まで対象が拡大され、2030年には環状3号線内の36地区が新たに加わる。
これらの区域以外については、各郡・区の提案に基づき適用が検討されることとなっている。
ハノイ市は既存の交通インフラや市民の生活への影響を考慮し、通行規制を終日ではなく時間帯に限定する方針を採用した。
本措置は長年にわたり深刻な課題とされてきたPM2.5およびPM10の大気汚染対策の一環であり、大気質の改善を目的としている。
環境省の報告によれば、2016年から2020年にかけてハノイ市におけるPM2.5濃度は国家基準の約2倍、PM10濃度は1.3〜1.6倍に達しており、最大74%の排出源が交通手段に起因しているとされる。
現在、ハノイ市内には約800万台(うち690万台がバイク)の登録車両が存在し、さらに日常的に120万台以上の外部車両が市内へ流入している。
なお、グリーン車両への移行を支援する施策に関する決議案は、今回の市人民評議会での議論の対象とはならなかった。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。