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ハノイ郊外の名物「ネズミ肉」、伝統と商機が交錯する食文化

2025年12月12日(本日)07時00分 公開
ハノイ郊外の名物「ネズミ肉」、伝統と商機が交錯する食文化

<写真:dantri.com.vn>

 

ハノイ西部に位置するハティン省ホアビン郡タインオアイ地区のカンナウ村は、古くから木工業と並び、「ネズミ肉」が地域の特産品として知られている。

 

市場ではネズミ肉が1kgあたり約20万ドン(約1200円)で取引され、年末の繁忙期には1日に14kg以上を販売する家庭も見られる。

 

村の中心部にあるカンナウ2市場では、朝6時から新鮮なネズミ肉を求める客で活気づく。

 

当地において、ネズミ肉は炒め物、蒸し物、炙り焼きなど、さまざまな調理法で楽しまれており、特に焼きネズミは近隣の飲食店でも人気の一品となっている。

 

地元住民によれば、適切に下処理を施すことで臭みはなく、脂が乗っていて非常に美味であるという。

 

ネズミの捕獲は、近隣の農地において猟師たちによって行われている。

 

あるベテラン猟師の1人は、隣接するチャンソン村の田畑に200個近い罠を仕掛け、日々約8時間をかけてネズミを捕らえているという。

 

収穫期後の9月から12月にかけては「ネズミ狩りシーズン」とされ、最盛期には1日に15kg以上のネズミが罠にかかることもある。

 

しかしながら、ネズミ猟は容易な仕事ではない。

 

高度な経験と知識を要するうえ、近年は若年層の参入が減少しており、高齢化が進行している現状がある。

 

捕獲されたネズミ肉の多くは、地元の飲食店や他地域からの注文によって消費されている。

 

一方で、同じ地域であっても、ネズミ肉を好む人は限定的である。

 

また、外国メディアや観光客を対象にした「ネズミ狩り体験」も一部で実施されているものの、その存在はまだ広く知られていない。

 

カンナウ村におけるネズミ肉産業は、伝統的な生活文化と現代的な商機が融合した独自の地域文化として、徐々に注目を集めつつある。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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