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即席麺の一人当たり消費量、世界首位のベトナム・その特異性
<写真:congly.vn>
2020年までは韓国が一人当たり即席麺消費量においてトップの座を維持していたが、2021年以降はベトナムが追い抜いてトップの座を維持している。
業界団体のWINAは、今後もベトナムが一人当たり即席麺消費量において世界首位の地位を維持し、即席麺産業における重要市場としての役割を担い続けるとの見方を示している。
2024年のベトナムでは、一人当たりが年間約81食の即席麺を消費し、韓国やタイを上回って世界首位となった。
これは平均して4〜5日に一度の頻度で即席麺を食している計算となり、都市部から農村部に至るまで即席麺が日常的な食文化として広く浸透していることを示している。
即席麺の総消費量においては、ベトナムは約81億4000万食で世界第4位に位置し、中国(香港含む)、インドネシア、インドに次ぐ。
ただし、インドの順位は人口規模に起因するものであり、一人当たりの消費量はベトナムに比べて大幅に低い水準にある。
このような乖離は、ベトナム市場の特異性を際立たせている。
人口規模に依存せず、消費者の製品に対する高い忠誠心が市場を支えており、グローバル企業にとって戦略上重要な市場となっている。
ベトナムで好まれる即席麺の味としては「酸辛海老味」が主流であり、麺のコシや、調理時にネギ、ライム、唐辛子を加えるといった嗜好も特徴的である。
また、小麦麺に加えて米粉を使用したフォータイプの即席麺も広く流通しており、これは他国では珍しいと業界団体WINAは指摘している。
経済的観点から見ても、即席麺は依然として規模の大きな消費財分野であり、国内には約50社が市場に参入している。
主要企業はVina Acecook、Masan Consumer、Asia Foodsの3社であり、これらが合計で約7割の市場シェアを占めている。
Vina Acecookは即席麺事業で年間売上高10兆〜12兆ドン(約5950億〜7140億円)を計上しており、食品業界の大手としての地位を確立している。
Masan Consumerも、即席麺を中心とする利便食品分野において年間8兆6000億ドン(約5117億円)超の売上を報告している。
専門家の分析によれば、即席麺の高い消費量には手頃な価格、利便性、そして広範な流通網が寄与しているとされる。
しかしながら、所得水準の上昇や食品選択肢の多様化により、近年は成長がやや鈍化する傾向にある。
このため各社は、商品の品質や栄養面の向上、味のバリエーション拡充などを通じて商品魅力の維持・強化に注力している。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。