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ベトナム国内の児童虐待件数、年間2000件超
ベトナム労働・傷病兵・社会省が発表した報告書によると、ベトナム国内で虐待を受けた子どもは年間2000人に上るという。
この報告書は月曜日にベトナム国内で開催された児童保護に関する会議で発表されたものだ。虐待された児童は年間で2000人を超えており、そのうち60%以上が性的虐待だったという。
報告書によると、2018年上半期の児童虐待件数は682件だそうだ。また、性的虐待件数のうち21.3%が家族によるもの、59.9%が近隣住民や親戚によるもの、12.6%が面識のない人物によるものだという。
公安省のTran Ngoc Ha刑事警察局長は今年上半期だけで538件の児童虐待事件を検挙し、被告579人に児童虐待の疑いで何らかの判決を言い渡している
この会議で演説をしたNguyen Xuan Phuc首相は子どもの虐待や健康被害のリスクを減らすため、自治体レベルで児童保護を強化する必要性を訴えた。現在、全1万1162件ある自治体のうちわずか5%の590団体のみが児童保護専門の担当者を置いている。
Phuc首相は「ベトナムはアジア諸国で初めて国連子どもの権利条約を批准した国だった。児童保護や児童教育はベトナムの憲法や法律で言及されており、今後もしっかり守っていく必要がある」と話した。
ベトナム政府は6歳未満のすべての子どもに無償で医療保険を提供している。また、現在、5歳以下の子どもたちのほぼ全員が保育所に通えている状態だ。
同氏は「予防接種拡大普及計画の実施により、1歳未満の乳児ほぼ全員がワクチン接種を受けることができている。また、児童保護に関する取り組みの成功事例はたくさんある。中でも『111』ダイヤルに発信して困りごとを相談できるホットラインは好例だ。ホットラインは昨年6月に開設され、24時間体制で子どもの権利や児童保護に関する法律や政治、知識、権利の主張の仕方などについての相談を受け付けている」と続けた。
また、会議にはVu Duc Dam副首相も出席し、現在発生している虐待の中には今回報告されていないものもあり、実際には件数がもっと多いことが予想され、社会では虐待行為が当たり前のように蔓延していると話した。
Phuc首相はベトナムの発展を持続可能にし、かつ長期的に安定させるためには子どもが健康に生活できる良い環境を作り上げることが必要だと訴えた。これはコミュニティや家庭内の努力だけでは実現させられないため、中央から自治体まですべてのレベルの政治で推進していくべきものだ。
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