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ハノイの大気汚染が深刻化、帰省ラッシュの影響か

2019年01月31日(木)00時00分 公開
ハノイの大気汚染が深刻化、帰省ラッシュの影響か

<交通渋滞がハノイの大気汚染の主な原因と考えられている(写真提供:VnExpress/Gia Chinh)>

 

ハノイの大気汚染は警報レベルに達しており、専門家はテト期間の帰省ラッシュが原因だと指摘している。

 

リアルタイム空気質指数(aqicn.org)では、29日(火)午後、ハノイの大気汚染レベルは「健康に良くない」とされていた。同指数では在ベトナム米国大使館での大気汚染レベルは154に達しており、高齢者や心臓・呼吸器に問題を抱えている人に対し、屋内での待機が推奨される数字だ。

 

ハノイの資源・環境部門によると、28日(月)にハノイ中心街から西部に位置するPham Van Dong通りの観測場所では大気汚染レベルが202に達しており、「極めて健康に良くない」とされていた。


同日、Hang Dau通りでは大気汚染レベルが201に達している一方で、そのほかの観測場所では158〜200を記録した。


リアルタイム空気質指数(aqicn.org)は環境省と国連国際学校ハノイ校、在ベトナム米国大使館傘下である環境モニタリングベトナムセンターからデータを集計している。

 

環境機関のデータによると、1月20日から26日の期間、ハノイではPM2.5が多くあり、非常に汚染された状態だったという。

 

大気汚染はPM2.5の濃度によって測定されている。PM2.5は人間の髪の毛の数分の1ほどの大きさで、埃のように車両や工場、自然物質から排出される物質だ。

 

先週金曜日、ハノイのPM2.5濃度は400 μg/m3であり、専門家によると、この数字は呼吸器疾患を予防するために、屋外での活動を制限する必要があることを示しているという。世界保健機関によると、安全値は25 μg/m3であり、ハノイはその16倍にあたるという。


環境委員会のHoang Duong Tung氏はGiao Thong新聞社に対し、最近では交通渋滞により、ハノイの大気汚染レベルが悪化していると述べた。


「ベトナムで最も重要な祝日であるテト期間の高い交通需要により、個人車両が増加し、大気汚染に繋がっている」と話す。


ベトナム自然環境保護協会のPham Ngoc Dang氏は、大気中のPM2.5の約70%は車両からの排出ガスだと述べている。


Giao Thong氏は「テト期間中の交通渋滞はこれまでのハノイにおける深刻な大気汚染の主な原因だ」と述べており、寒波も汚染問題を悪化させる原因の一つだと続けた。


ハノイの大気汚染は近年、ますます悪化しており、「不健康」かつ「危険」な分類に入っている。これは外出を控える必要があることを示している。


アムステルダムに拠点を置くデザイン・コンサルティング会社のArcadisが選出する2018年持続可能な都市において、ハノイは世界で環境に優しくない都市の一つとして選出されている。


フランスの汚染物質の拡散と空気質指数が専門のARIAテクノロジー社のJacques Moussafir氏は大気汚染が原因で多くの人々が呼吸器疾患や精神病に苦しんでいることに警鐘を鳴らしており、2020年までのこの問題が解消しない場合、患者数は2倍に増加すると述べている。

 

人口800万人のハノイにはバイク約500万台と自動車約55万台があるとされている。しかし、統計によると個人車両数は年間に4.6%の割合で増加しているが、交通インフラに使用される土地は0.4%しか拡大していないという。


この汚染問題に対し、立法議会であるハノイ人民委員会は昨年7月、2030年までにバイクを禁止する草案を承認した。

 

表面上は新たに地下鉄システムなどの公共交通機関利用の促進を目指しているが、ハノイの公共機関は未だ発展途上だ。


公共バスは安く手頃な価格である一方、ほとんどの車両は古く、自動車やバイクと同じ混雑した道路を利用しなければならないため、あまり人気のない交通手段になっている。


また当局は、危険な建設現場や道路工事、環境に配慮していない道路の建設がこの問題をさらに悪化させていると述べている。

 

出典:Vnexpress

 

 

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