家畜が大量死、干ばつが原因か
ベトナムでは乾季が続き、ベトナム中部のNinh Thuan省の酪農家は深刻な水不足に悩まされているようだ。
多くの農家は牧場の閉鎖、もしくは家畜を低価格で売却せざるを得ないほど深刻な状況になっている。
しかしNinh Thuan省当局は酪農家を救う打開策を未だに見つけられていない。
ベトナム北部のPhuong Trung 省のDong Day 村Bac Ai 地区でも牧畜が盛んであり、多くの羊やヤギ、牛が育てられている。
Dong Day 村の牧場で働くDao Van Noさんは「羊を1,000 匹以上飼育していたが、先月そのうちの100匹近くが干ばつにより十分な水分を得られず死亡した。
長期間に及ぶ干ばつで水不足が生じ、家畜が水分摂取出来ず日に日に衰弱している。
結果として毎日羊が死亡している事態が起きている」と語る。
Dong Day村のNguyen Cong Bayさんが働く牧場では全体の半分に及ぶ250匹が今回の干ばつで死亡したそうだ。
かろうじて生き延びた羊も衰弱状態にあり、今後数日間雨が降らなければ全ての羊が死亡する恐れがあるという。
酪農家は水不足により草が生えてこないため、毎月飼料用の藁を購入しなくてはならず、金銭的に苦しくなっている。
他の酪農場で働くHoaさんは先月、3000 万ドン（約15万円）を費やして飼料用の藁を購入し、ぬかの汚水を与えて家畜の栄養を補っているそうだ。
Hoaさんによると、「水分を十分に摂っていない羊は病気のリスクが高まり、ウイルスが小屋で蔓延する恐れがある。それゆえ、発症前の段階で羊を大量に売り出す事態になっている」という。
別の農家は200頭の羊を約,000万ドン（約15 万円)の値段で売り払った。
雌羊は主に食肉用として売り出され単価は150万ドン(約7500 円) が相場である。
雌羊の方が買い手を見つけにくいのが現状であるそうだ。
Bac Ai区長であるMau Thai Phuong 氏は「Bac Ai 区役所から羊が大量死しているという報告を受けておらず、今回の事態について全容を把握していない」という。
一方で、ベトナム畜産管理局のTruong Khac Tri 氏は羊が大量死している事実を認め、酪農家と畜産管理局、ベトナム中央省庁が連携を取って状況改善に努めていく意向を示した。
農業・農村開発省、Ninh Thuan省エリア担当のPhan Quang Thuu氏によると干ばつは既に複数の地域で発生しており、早急に水の貯蓄を進める必要があるという。
出典：dtinews.vn
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