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ベトナム、飲酒運転問題深刻化
<先月ハノイの交通警察官が運転手の酒気帯び確認をしている様子(VnExpress/Giang Chinhより)>
ベトナムでは今年、運転手239人が薬物陽性反応を示した一方で、7万3164人が飲酒運転をしていたという。
公安省交通警察は10日、その他の交通違反を約190万件近く検挙し、約8580万ドル(約93億円)の罰金を徴収したと述べた。
違反件数と罰金はわずかに減少したが、飲酒運転は依然としてベトナムで深刻な問題となっており、多くの死傷者が出ている。
1月、ロンアン省でトラックが信号待ちをしていたバイク運転手に突っ込み、4人が死亡し16人が負傷する事故が発生していた。1月下旬には、ハイズオン省で高速道路を走行するトラックが歩行者の集団に突っ込み、8名が死亡し、8名が負傷する事故が起きている。ロンアン省の事故を起こした運転手からはアルコールが検出され、ハイズオン省の事故を起こした運転手は薬物を使用していた事が明らかになった。
4月にはハノイで飲酒運転により清掃員が死亡する事故が発生している。被害者が道路を掃除していた際、 車がコントロールを失い、衝突したという。 運転手からは高いアルコール濃度が検出され、翌朝まで警察と話をする事もできない程、泥酔していたという。
その1週間後には、飲酒した状態で運転していた車がバイクに突っ込み2人が死亡した。 容疑者は事故前にビール6缶とその他アルコールを飲んだことを認めているという。
ベトナムでは薬物の使用が違法な一方で、飲酒は違法では無い。
国家交通安全委員会のTran Huu Minh会長は、ある調査では90%の人が違法と知りつつ飲酒運転を行っていると述べた。
専門家らは、飲酒運転に対する罰則の軽さには問題があると述べた。 違反者には21.50ドル 〜770ドル(約3000円から約9万円)の罰金が科せられ、免許証は1〜5ヶ月間失効となる。
ベトナム道路総局のPhan Thi Thu Hien副局長は、飲酒運転が増加している原因は「罰則が行動を抑止するほど強くないためだ」と語った。
度重なる飲酒運転事故を受け、先月ハノイでは8000人を超える人々が飲酒運転抗議の行進を実施したという。
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