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ベトナム、フェイスブック完全閉鎖も 検閲めぐり警告
<写真:Unsplash>
ベトナム政府が、米交流サイト最大手Facebook(フェイスブック)に対して、プラットフォーム上における政治的コンテンツの検閲を強化しない場合、ベトナム国内でのフェイスブックのサービスを完全に閉鎖すると警告した。
フェイスブック幹部による情報をロイター通信などが報じた。
フェイスブックの幹部によると、ベトナム政府は今年4月に国内のユーザーに対する「反国家」投稿の検閲を大幅に強化することを要請し、同社がこれに応じていた。
しかし、8月になり再びベトナム政府が検閲の強化を要請してきたという。
ロイター通信の報道によると、フェイスブックの幹部はベトナム政府からの警告は同社のベトナムでのサービスの完全閉鎖を含むものだったと明らかにしたという。
フェイスブックのコンテンツポリシーをめぐっては、それに対する新しい規制や罰金など、政府からの圧力が強まっている。
フェイスブックは様々な国で同様の問題に直面しているが、中国などサービスの運営が許可されていない国を除いて、運営禁止を回避してきた。
発展著しいベトナムでは、大規模な経済改革や社会変化に順応しているものの、いまだメディアをめぐっては規制が厳しい。
共産党はメディアを厳格に管理しており、政治批判はほとんど容認していない。
国境なき記者団がまとめた報道の自由の世界ランキングで下から5番目にランクインしているという。
2010年から2011年にかけてアラブ世界において発生した民主化運動「アラブの春」でもフェイスブックを含むソーシャルメディアが大きな役割を果たしており、ベトナムを含む様々な国がフェイスブックを「脅威」と感じるのに無理はない。
Facebookが13日に発表した最新の透明性に関するレポートで、ベトナム政府から「反国家」コンテンツの削除を要請されてから、今年上半期だけで同国の834件のコンテンツへのアクセスを制限したと述べた。
ベトナムのフェイスブック利用者数は約6000万人にものぼるとされており、国民の大半が利用しているとみられている。
政府の監視下に置かれているものの、フェイスブックがベトナムでEコマースや政治的異議を表現する場ともなっている。
フェイスブックは、各国政府の検閲要求に従いすぎているとして、過去、人権団体からの批判を受けていた。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。