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ベトナム、ラオスから不法入国者相次ぐ 新型コロナ感染リスク高まる

2021年05月13日(木)17時07分 公開
ベトナム、ラオスから不法入国者相次ぐ 新型コロナ感染リスク高まる

<写真:VN Express>

 

新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化しているラオスからベトナムへの不法入国に歯止めがかかっていない。

ベトナム入国後の強制隔離を免れるため、多くのベトナム人がラオスからあらゆる手段で不法入国しているという。
 

ベトナムとラオスの国境は、2161キロもの長さで、ベトナム北部・中部の10省と接している。

現在、防疫のため両国では国境を閉鎖しており、ベトナムに入国する場合、21日間の強制隔離を講じる必要がある。

 

しかし、強制隔離を免れるために、ラオス居住のベトナム人が不法入国をしているのが現状だ。

ラオスでは新型コロナウイルスの感染が拡大しており、不法入国が続けば、ベトナム国内における新たな市中感染の引き金になる可能性がある。

 

ハティン省Cau Treo国境ゲートで警備を担当するDo Manh Hung氏によると、不法入国者は人気のない小道を通じてベトナムに入国したり、トラックやバスの運転手と共謀して貨物やバス車内に隠れたりして入国しているという。

人気のない小道を通り不法入国を試みる場合、ラオス側で国境付近に住む地元住民にお金を払い手助けしてもらっていることが多いという。

 

ラオス人は不法入国を試みるベトナム人と森の中の小道を通り、全ての国境チェックポイントを避けながらベトナムまで案内するという。

ベトナムへの不法入国後は国道や州道を頼りに、自宅へと戻るという。

ハティン省の国境警備隊は、2020年から現在までですでに数百人の不法入国者を逮捕しているという。
 

2月には、ベトナム中部のゲアン省在住の男性2人がラオスから不法入国しようとして、ハティン省との国境で逮捕された。

2人はベトナムに不法入国するため、ラオス人を200万キープ(約2万3000円)で雇い、森の小道を約5キロ歩いて国境までたどり着いたという。

不法入国したことについて、2人は強制隔離せずに、家族とテト(旧正月)を祝うことができると供述していた。

 

Hung氏によると、国境付近に住むラオス人はラオスからベトナムへ続く森の小道を熟知しており、森を抜けて不法入国する人を見つけるのは困難を極めるという。

現在、ハティン省の国境警備隊は、24時間体制でベトナムへと不法入国が可能なあらゆるルートを警備するため、配属部隊の強化を行なっているという。

 

バスやトラックなどの車両で不法入国をしようとする人については、運転手に対して報酬を支払い、隠れて車両に乗せてもらっているという。

中には、報酬を支払わず無料で乗車している例もあるという。

 

運転手は、ベトナム人をラオスからベトナムへ不法入国させるため、車両の床や乗員室、コンテナなどを改造し、隠れるスペースを作っている。

クアンチ省Lao Bao国境警備隊のHoang Huu Thien氏は、ラオスとベトナムの国境では、毎日数百台もの貨物トラックや旅客バスなどが行き来しており、不法入国者にとっては好ましい状態となっていると述べた。

 

最近では、4月下旬にハイズオン省の警察が貨物トラックに隠れてベトナムに不法入国した男性の捜査を開始したという。

男性はベトナムに入国後、5つの地域に立ち寄り、5月初旬に健康診断のため診療所を訪れた。

 

5月6日、男性からは新型コロナウイルスへの感染が確認され、これまでに少なくとも2人へ感染させたとされている。

この男性は、労働目的で3月にラオスへ不法入国していたが、ラオスでの新型コロナウイルスの感染状況が悪化したため、ベトナムに戻ったという。
 

<ラオスから不法入国者した男性(ベトナム国内3051人目の感染者)が取り調べを受けている様子>

 

昨年7月には、Cau Treo国境ゲートの警備隊が旅客バスに男性3人が隠れているのを発見。

うち2人は運転席の下にある幅3メートル、高さ1メートルのスペース、もう1人はバス後方のブランケットの下に隠れていた。

3人は運転手と知り合いで、ラオスからベトナムまでの運賃は支払っていないと供述している。

 

また、昨年11月には、クアンビン省のCha Lo国境警備隊が、運転席の後ろに置かれた冷蔵庫にその妻が隠れているのを発見している。

こういった手口を利用する不法入国者らは、現在両国間で実施されている防疫措置を逆手に取って利用しているという。
 

現在の防疫措置では、車両が国境ゲートに到着した際、特定のエリアに移動し、運転手の切り替えが行われている。

ラオスからベトナムへ運転した運転手は、ラオスへと戻り、2番目の運転手がベトナム国内での運転を担当する。

この切り替えを行う際、不法入国者は車両の屋根に登ったり、車内に隠れたりして国境を越えて車両が正式にベトナムに入国するのを待つという。

 

これらの手口を用いた不法入国を防ぐため、複数の地域では、国境を越えたら車両全体に消毒を散布し、国境警備隊による車両検査を2回行うなど、より厳格な管理方法が提案された。

ラオスでは、先月から感染が拡大しており、5月9日には国内で初となる死亡者(ベトナム人女性)が確認されていた。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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