ホーチミン市のPM2.5が安全基準超え、呼吸器系疾患に注意

2022年12月14日(水)09時55分 公開
ホーチミン市のPM2.5が安全基準超え、呼吸器系疾患に注意

<写真:VnExpress>

 

ホーチミン市天然資源環境局の大気モニタリング調査により、同市の微小粒子状物質(PM2.5)がベトナム安全基準である1日平均値50μg/m3、1年平均値25μg/m3を超えており、呼吸器系疾患を引き起こす恐れがあることが判明した。

 

世界保健機関(WHO)の安全基準による規制値は1日25μg/m3、1年10μg/m3である。

 

ホーチミン市内におけるPM2.5測定値の最高値は9月に52、10月に59、11月は66に達している。

 

PM2.5の粒子は自動車や産業、ほこりなどからも排出され、肺の組織を通過して血液中に吸収されやすく、健康に悪影響を及ぼすと言われている。

 

同局の職員であるグエン・ヒエウ・ホア氏によると、PM2.5が基準値を超えた場所の多くは、高密度の交通圏や大型トラックが通常通過する地域であり、ホーチミン市では年末に掛けて増加する市場や旅行需要に対応するために交通量が増加することが1つの要因となっている。

 

また、同市では11月上旬〜12月下旬の明け方に霧が発生することが多く、霧が微細な塵と相まって視認できるほどのスモッグが発生する。

 

疫学者のチョン・フー・カイン氏によると、微細な塵は人々の肺の奥深くまで入り込み、喘息や慢性閉塞性肺疾患、アレルギー性鼻炎を引き起こす可能性があり、場合によっては肺胞を攻撃し、循環系に入り込む可能性もある。

 

同氏は、「学校や会社に行く人はマスクをして呼吸器系を保護するように」として警戒を呼びかけるとともに、運動やタンパク質、ビタミンCを中心としたビタミン類を摂取して抵抗力を高めることを提案している。

 

WHOは4月の報告書で、世界では毎年1300万人が環境原因で死亡しており、そのうち700万人以上が公害が原因であると発表した。

 

また、2018年にはベトナムで年間6万人以上が大気汚染に関連して死亡しているとして発表を行っている。

 

 

[© poste-vn.com 2012-2024 All Rights Reserved.]
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


行きたいお店を見つける
Loading...
Loading...
Loading...
ホーム ニュース 生活情報 お店探し 掲示板