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ホーチミン市 大気中微小粒子レベル低下するも発がん性物質など検出

〈写真:VnExpress〉
ホーチミン市科学大学の調査によると、ホーチミン市の大気中粒子状物質のレベルが過去3年間で低下している。
25日の大気汚染に関する会議で、同大学の環境技術のTo Thi Hien科目長が発表した調査結果によると、同市のPM2.5レベルは2019年の1立方メートルあたり25.9マイクログラム(μg/㎥)から、2020年には23.1μg/㎥、2022年には22μg/㎥に減少した。
同氏によると、PM2.5のピーク値は通常午前9時に記録されるため、この時間帯は外出を控えるべきである。
粒子状物質には、金属などの無機物、芳香族化合物や二酸化物などの有機物、さらにはウイルスやカビなどの生物も含まれることがある。ハノイ市とホーチミン市の両方で粒子状物質の中に毒性の強い多環芳香族炭化水素(PAHs)が検出され懸念が上がっている。
PAHsの中には、水銀を含む15種類の金属が含まれており、変異原性や発がん性のある物質も多く検出されている。
大気汚染のほとんどは、肉を焼くこと、喫煙、燃料の燃焼など、産業や家庭の活動といった人工的な原因から生じている。また、汚染物質は環境条件によって反応し、さらに危険な物質を生成することもある。
排気ガスの主な原因は、交通活動、特にバイクにある。都市部の拡大に伴い、人々は路上で過ごす時間が長くなり、汚染物質にさらされるリスクが高まる。政策立案者や都市計画者は、この問題を軽減するために戦略的なビジョンを採用する必要がある。
短期的には、ベトナムはバイクの排ガスを迅速に監視する必要がある。同氏は、政府の繁華街でのバイクの乗り入れ制限と公共交通機関を強化する方策を支持している。
グルノーブル・アルプ大学環境地球科学研究所のガエル・ウズ研究員によると、汚染物質の成分を特定することは、人々の健康や環境への影響を評価し、その発生源を特定するために重要な手段である。
大気汚染は世界第4位の死因であり、ベトナムでは大気の質を継続的に大規模に測定するための技術的なソリューションが必要である。
世界保健機関(WHO)によると、世界では毎年約700万人が大気汚染によって死亡しており、ベトナムでは約6万人となっている。また、ハノイ市とホーチミン市は、アジアの都市の中で最も大気汚染がひどい都市の一つである。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。