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製造業の受注不足、赤字工場の存続が危ぶまれる
<写真:VnExpress>
ベトナムでは工業生産者の損失が受注激減によって膨らみ、多くの企業が倒産寸前まで追い込まれ、事業の継続に苦慮している。
トゥードゥック市にある履物工場では、4月中旬時点で収益が前年比60%減となり、損失は数十億ドン(10億ドン=約570万円)にも達した。
同社のファム・ティ・ワイン代表によると、今年ほど低い需要は初めてであり、注文が90%も減少している企業もあるという。
木材製品メーカーViet Au My社のグエン・タイン・トゥアン代表は、主要市場であるイギリスとアメリカへの輸出が減少していることを指摘する。
同社の英国における主要バイヤーの1社は最近倒産した。
原材料や注文の不足によって7〜10日間も稼働を停止させる必要があるとともに、銀行融資の金利が高く、新規融資の承認が遅いことなどもキャッシュフローに大きな影響を与えている。
原材料サプライヤーは資金を必要として支払いを要求するが、バイヤーは低需要で販売が滞っているため、信用供与を要求する状態にある。
衣料を製造するViet Thang Jeans社も国内外需要が低下し、ローン支払いに苦慮しているという。
ホーチミン市商業協同組合連合(HUBA)の最近の報告書によると、受注不足と損失によって8つの部門が問題を抱えており、多くの企業が間もなく倒産する可能性がある。
同市建設・建築材料協会のディン・ホン・キー副会長は、ある調査で建設・内装業の企業40%が倒産の危機に晒されていることが判明したことを明らかにした。
早期に回復の兆しが見えなければ、その半数は確実に倒産するという。
そうした企業は既に従業員の20〜40%を解雇し、労働時間を減らしており、週に2〜3日しか稼働していない会社もある。
Viet Au My社のトゥアン代表によると、2022年に従業員300人程度であった木工工場の多くは、現在200人まで従業員を減らしている。
以前は1日8時間、月に50時間の残業があったが、現在は土日休みで残業もなく、収入は30%も減少したという。
ワイン代表の工場では、約20%の従業員が解雇され、優秀な労働者でも収入が10%減少している。
ホーチミン市最大の雇用主である履物メーカーPou Yuen社は2月に、受注不足を理由として労働者5万500人のうち2000人を解雇した。
また、同市内の履物メーカーR.L VN社も同様に、労働者2000人の契約を更新しなかった。
ホーチミン市商業組合が100の企業を対象にした最近の調査では、多くの企業が大量の労働者の契約を更新していないことが明らかになっている。
2022年第2四半期には、同組合会員の80%が月平均1000万ドン(約5万7000円)の賃金を支払っていたが、現在はその65%に低下した。
トゥアン代表は企業経営を維持するために、政府が債務の繰り延べと金利の引き下げを更に進める必要があり、5年〜7年の融資を7年〜8年に延長する必要があると指摘する。
また、雇用創出に向けたより多くの公共投資が必要である。
HUBAはベトナムの在外大使館に対し、特に新しい市場において、より多くの潜在的なバイヤーと繋がるための支援を呼び掛けた。
各企業は2024年第1四半期まで同様の困難が続くと予想している。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。