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ベトナムのコーヒー輸出、2023年は40億ドルに達する可能性
<写真:VnExpress>
ベトナム国内におけるコーヒー価格が高水準に留まっている影響で、2023年のコーヒー輸出収入が40億ドル(約5363億5200万円)以上に達する可能性がある。
ベトナム商品取引所(MXV)によると、ロンドンに本拠を置くデリバティブ取引所「ICEフューチャーズ・ヨーロッパ」では、4月24日時点でロブスタ種が1tあたり平均2564ドル(約34万3800円)となり、2023年初旬と比較して40%近く上昇した。
コーヒー市場では、2023年初頭から主要なコーヒー原産国における供給縮小の兆候が見られている。
ベトナム税関総局の統計によると、2023年初め〜4月15日までの同国のコーヒー輸出量は合計63万4000t以上で、前年同期の66万3816tを下回った。
コーヒー価格やコーヒー市場に関するニュースを扱う「giacaphe.com」によると、輸出量の減少は世界のコーヒー価格が高い水準にあり、国内価格を過去最高の1kgあたり約5万2000ドン(約300円)まで押し上げた状況で発生した。
コーヒートレーダーの「Volcafe」は、世界第3位のロブスタ生産国であるインドネシアのコーヒー生産量は過去10年間で最低の約900万tになると予測している。
また、ブラジル国営の国家供給会社の予想では、同国のロブスタ生産量は2022-23年収穫分と比較して4%近く減少し1751万袋となる。
これらの数字は短期的なコーヒー不足だけではなく、中長期的にコーヒーの供給が減少することを示唆しており、コーヒー価格を押し上げる可能性が高い。
全国集中型商品取引市場の主催者である「MXV」のファム・クアン・アイン氏によると、記録的なコーヒー輸出の年を経て、ベトナムのコーヒー在庫は徐々に縮小している。また、収穫期の大雨で2022年のコーヒー生産量が当初予想より10~15%減少したため、供給が逼迫し価格上昇が避けられない状況となった。
現在、ベトナム国内のコーヒー価格は近年より高い水準にあり、同国が2023年に40億ドル(約5363億5200万円)以上の輸出額を維持する機会となっている。
アイン氏によると、世界経済の景気後退リスクへの懸念が高まる中、アラビカ種の価格がロブスタ種よりも低いことは同国がロブスタ種の輸出を増やし、世界最大のロブスタ供給国としての地位を確立するためには理想的な条件である。
しかし、同氏は長期的にはベトナムのコーヒー産業はより持続可能な輸出を目指すべきであると指摘している。
コーヒーの輸出が減少する一方で、タイグエン省の農家は中国がベトナムからのドリアンの正規輸入を承認したことを受け、コーヒーの木を切り倒してドリアン栽培を開始する傾向にある。
また、ベトナムは主にコーヒー生豆を輸出しているため、付加価値を高めるために取り組まなければならない問題もあり、アイン氏は企業に対して生産と加工に投資し、異なる市場の消費者の嗜好に合わせたコーヒー製品のブランド開発を行うように促している。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。