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ベトナム南部の不動産市場、価格の下落が続く
<写真:VnExpress>
ホーチミン市と近隣省では投資家が資金繰りの問題に直面している影響で、土地とアパート、タウンハウス、ヴィラの価格が引き続き下落している。
VnExpressの7月1日までの調査によると、同市東部エリアのアパートは約9億ドン(約547万円)、郊外や近隣省のタウンハウスやヴィラは数十億ドン(十億ドン:約608万円)、同市1区の一部高級アパートは50億~100億ドン(約3040万〜6080万円)値下がりとなった。
また、郊外の土地価格も30~50%下落している。
Asia Gem Real Estate Investment社のグエン・ロック・ハイン代表によると、現在の流通市場における不動産価格下落の要因は個人投資家である不動産所有者のキャッシュフロー不足と機関投資家の債務決済の必要性である。
個人投資家も機関投資家も財務のバランスが取れて初めて、不動産価格の下落を止めることが可能となる。
個人投資家にとって不動産価格下落や売却の主な原因は、多額の元本や高金利といった資金繰りの悪化にある。
市場の流動性が低いため、多くの資産を保有することが負担となり、収益性の見込めない土地や住宅を売却せざるを得ない。
こうした個人投資家は信用機関と資金繰りの問題に対処できるようになれば、価格の引き下げが収まる可能性が高い。
また、機関投資家は商品とキャッシュフローの整理を完了し、パートナーと銀行、社債権者との期限付き債務を清算した時点で価格引き下げを止めることが可能となる。
同市ビンタイン区に本社を置く不動産会社の会長は、2024年半ば以降に市場が回復の明確な兆しを見せれば、住宅価格の下落が完全に止まると予測している。
同会長によると、市場回復の指標としては流動性の向上や不動産向け融資金利の大幅な低下、預金金利の6%割れ、弱小不動産会社の消滅などが挙げられる。
回復のシグナルが現れれば不動産購入者の信頼は徐々に改善される見込みであるが、現在の信頼は低く、短期的なブレークスルーは難しい。
市場が回復すれば個人投資家は不動産価格の引き下げを止めるが、機関投資家は初期段階では低価格で商品を販売し始め、プライマリー市場におけるプロジェクトの後期段階では価格を若干引き上げるという。
不動産コンサルタント会社クッシュマン&ウェイクフィールド・ベトナムのチャン・ブイ代表は、2024年〜2026年に掛けて市場が成長し、新たな強気サイクルに入ると予測している。
また、ベトナムの不動産市場は徐々に閑散期を乗り越えて回復し、多くのグローバルな投資機関が2024年〜2026年の間に同市場に参加するという。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。