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2024年第1四半期、ベトナムの労働市場概況
<写真:vtv.vn>
2024年第1四半期のベトナム労働市場は、国際労働機関(ILO)の最新報告により、世界経済の困難な状況の中での回復力を示していることが明らかになった。
同報告「世界の雇用と社会の見通し: 2024年のトレンド」では、2023年の世界経済が、インフレ圧力の増大、高まる借入コスト、続く地政学的緊張というマクロ経済の挑戦にもかかわらず、強い回復力を示したと評価している。
2023年のGDP成長率見通しが、当初予想から0.3~0.4ポイント上方修正された背景には、世界の労働市場の安定回復がある。
雇用の増加、失業率の減少、そして労働者の平均労働時間が新型コロナウイルス前の状態に戻りつつあることが挙げられる。
しかしながら、ILOは、経済と労働市場の回復が依然として脆弱であり、2024年には雇用成長が鈍化し、失業率が若干上昇すると予測している。
ベトナム国内では、2024年第1四半期の労働力人口が前四半期より減少したが、前年同期に比べて増加した。
この期間、非正規雇用が依然として労働市場の大部分を占め、その割合は3/5を超えている。
労働者の平均月収は、前四半期および前年同期に比べて向上しており、失業率と就業不足率も同様に前年同期に比べて変動が見られた。
詳細に見ると、労働者の教育レベルが上昇しており、持っている資格や証明書を持つ労働者の割合が前年に比べてわずかながら増加している。
一方で、労働市場への参加率には性別や都市・農村間での差が存在し、特に女性や農村地域の労働力参加率が低い傾向にある。
報告では、労働市場の回復が進む中でも、非正規雇用の高い割合や、特定の地域や業種での就業不足、若年層の高い失業率など、依然として多くの課題が存在することを指摘している。
特に、技能や専門知識が未習得の労働者が多く、今後の経済発展と労働市場の質の向上に向けた大きな課題であると強調されている。
2024年のベトナム労働市場は、世界経済の不確実性の中で脆弱ながらも回復の兆しを見せており、今後は国内外の状況に応じた適切な政策と支援が、持続可能な成長と労働市場のさらなる強化に向けて重要となる。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。