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若いベトナム人女性、結婚出産の回避傾向と社会的影響

2024年12月30日(月)07時00分 公開
若いベトナム人女性、結婚出産の回避傾向と社会的影響

<写真:vietnam.vn>

 

ベトナム社会において、女性の意識の解放や個人主義の進展が目覚ましい中、若い女性が結婚や出産を後回しにする傾向が強まっている。

 

この問題について、26日にハノイ市で開催された「新時代における女性の役割を発揮するためのセミナー」において、ベトナム社会科学院社会科学情報研究所のチャン・ティ・ミン・ティ准教授が警鐘を鳴らした。

 

このセミナーはベトナム婦人連合中央委員会と共産雑誌が共同で主催したものである。

 

チャン准教授によると、ここ数十年でベトナムの結婚や家族の形態が伝統的モデルから現代的モデルへと変化している。

 

その背景には1986年のドイモイ政策以降の急速な社会変化があるが、結婚や家族はベトナム人の重要な価値観の1つとして依然として根付いていることも強調された。

 

例えば、平均初婚年齢が27.2歳であり、東アジア諸国と比較して結婚意欲は依然として高い水準を維持している。

 

一方で、出生率の低下が新たな課題として浮上している。2019年には女性1人当たりの合計特殊出生率が2.09人であったが、2023年には1.96人、2024年には1.91人にまで低下する見通しである。

 

この現象は特に都市部の若い女性の間で顕著であり、個人主義の拡大により結婚や出産を先送りにする傾向や、独身やシングルマザーを選ぶ選択肢が増えていることが影響していると分析される。

 

また、女性の家族観における変化も見られる。従来の家族内での役割を重視する価値観への回帰が一部で進み、女性の労働市場参加率はパンデミック前の70%以上から、2023年には63%に減少した。特にハノイ市やホーチミン市といった都市部でこの傾向が目立つ。

 

セミナーでは女性の社会進出が進む一方で、依然として多くの困難が存在する現状も議論された。

 

中央民運委員会のゴー・バン・キエン副局長は、女性が自立的に生活を管理することの重要性を強調し、積極的な思考や健康的な生活習慣、自己研鑽が必要であると訴えた。

 

また、女性の美意識に関連した社会的矛盾についても触れ、「男性は街で見かける美しい女性を好むが、自分の妻が美しくなることには無関心である」と述べ、家庭内での男女間の価値観の違いを指摘した。

 

このように、若い女性の結婚や出産に対する意識の変化や家族観の移り変わりは、ベトナム社会全体の価値観や政策に影響を及ぼす可能性がある。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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