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南北高速鉄道は10年以内、原発は5年以内に完成を目標
<写真:znews.vn>
ベトナム政府は南北高速鉄道を今後10年以内に完成させる計画を発表した。また、原子力発電所の建設を5年以内に完了する方針も示している。
この計画はスイスのダボスで開催された世界経済フォーラム(WEF)年次総会における「ベトナム国家戦略対話」で、ファム・ミン・チン首相が明らかにしたものである。
ベトナム政府は2030年および2045年までの長期的な国家戦略に基づき、経済成長と持続可能な開発を両立させるための具体的なインフラ整備計画を打ち出した。
チン首相は7%を超える経済成長率を背景に、デジタル経済やグリーン経済などを新たな成長エンジンとして位置づける考えを示した。
ベトナム政府は2035年までの長期的なインフラ整備計画の一環として、南北高速鉄道を10年以内に完成させる方針である。
また、2025年には中国や中央アジア、ヨーロッパと接続する鉄道プロジェクトの着工も予定されている。加えて、2025年中に少なくとも3000kmの高速道路を完成させ、主要空港や港湾施設の整備も進める計画である。
エネルギー分野では風力発電や太陽光発電、原子力発電といった多様な電力供給源を確保し、エネルギー安全保障を強化する方針が打ち出された。不動産市場の改善や100万戸の社会住宅建設計画も進行中である。
チン首相は経済発展の基盤となる質の高い人材の育成に注力する姿勢も強調した。特に半導体や人工知能(AI)、クラウドコンピューティング、モノのインターネット(IoT)、光エレクトロニクスなど、先端技術分野での専門人材の育成が重点的に進められている。
その一環として、5万人のエンジニア育成プログラムが実施されており、これにより競争力の向上が図られている。
ベトナム政府は外国企業や投資家に対して同国への長期的な投資を呼びかけており、これを実現するため、行政手続きの簡素化、法制度の透明化、公共投資を通じた民間投資の誘導といった取り組みが進行中である。
また、ベトナムの安定した政治・経済環境や労働力の優位性をアピールすることで、グローバル企業のさらなる参入を目指している。
チン首相は経済成長と環境保護、社会福祉を両立させた「人間を中心に据えた持続可能な開発」を国家戦略の基本理念として掲げており、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に沿った取り組みが進められている。
今回の国家戦略対話に参加した企業は、ベトナムの経済的可能性と政府の施策に対し強い関心を示し、多くがベトナム市場への事業拡大を検討しているという。
特に、デジタル経済やグリーン経済の分野では、ベトナムが東南アジア地域における主要な経済ハブとしての地位を確立することが期待されている。
ベトナムはインフラ整備、人材育成、持続可能な開発の推進を通じて、グローバルな競争力をさらに高めており、同国が地域と世界の経済発展を牽引する中心的な存在となる可能性は十分にあると考えられる。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。