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ダナンの家政婦窃盗事件、控訴審でも懲役1年を維持

<写真:dichtonbao.com>
ダナン市人民裁判所は家政婦として勤務していた被告N.T.Tに対する窃盗事件の控訴審判決を下し、懲役1年の原判決を維持する判断を示した。
被告は雇い主の自宅から3回にわたり現金1億900万ドン(約65万4000円)と800ドル(約12万1380円)を盗み、代わりに紙製の供物用模造紙幣を置くことで犯行の発覚を遅らせようとした。
被告は2023年9月からダナン市在住のP.M.T氏夫妻の自宅で住み込みの家政婦として働き始めた。
被告は雇い主が寝室のクローゼット内に現金を保管していることと鍵の保管場所を把握していた。
2024年2月から3月にかけて、息子の借金返済のため資金を必要とした被告は、雇い主が目を離した隙にクローゼットを開け、3回にわたり現金を盗み出した。
2月20日に1500万ドン(約9万円)、3月10日に3500万ドン(約21万円)、3月30日には4000万ドン(約24万円)と800ドル(約12万1380円)を窃取した。
供物用の模造紙幣を日めくりカレンダーの紙で包装した上で元の場所に戻し、雇い主がすぐには気付かないように偽装していたという。
被告の供述によれば、息子が事業の失敗により約5億ドン(約300万円)の借金を抱え、土地を売却して一部を返済したが、約1億ドン(約60万円)の債務が残っていた。
執拗な督促を受けたことで窃盗を決意し、盗み出した現金はすべて身元不明の若い男性2人に渡して返済に充てたとされる。
しかし、捜査当局が被告の息子の所在を確認しようとしたところ、すでに地元を離れており行方が分からなくなっていた。
4月21日、雇い主が現金の紛失に気付き、警察に通報した。捜査の結果、供物用の模造紙幣が複数発見され、被告による犯行が明らかになった。
第一審では被告の行為が計画的な財産犯罪に該当すると認定され、情状を考慮した上で懲役1年の判決が下された。しかし、被告は刑の軽減を求めて控訴した。
控訴審では被告が雇い主の信頼を悪用し、住み込みという立場を利用して繰り返し犯行を行ったことが指摘された。
さらに、模造紙幣とすり替えることで発覚を遅らせようとした点について、計画性が高く悪質であると判断した。
裁判所は「第一審判決は適正であり、被告に有利な新たな減刑要素は認められない」と結論付けて控訴を棄却し、懲役1年の原判決が維持された。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。