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ベトナム電動車市場、国内外メーカーの競争激化

<写真:nhipsongkinhdoanh.vn>
ベトナムの電動車(EV)市場が急速に拡大しており、国内外メーカーによる主導権争いが激しさを増している。
ハノイ市やホーチミン市では段階的なガソリン車規制が進み、EVは都市交通における有力な選択肢として存在感を高めている。
RMIT大学の予測によれば、同市場規模は2030年までに67億ドル(約1兆488億円)に達し、年平均18%の成長が見込まれている。
この見通しを背景に、各メーカーはEV販売に加えて充電インフラ整備、バッテリー技術の向上、アフターサービスの拡充に力を注いでいる。
国内メーカーではVinFastが先行し、車種ラインアップの拡大、充電網の構築、バッテリーレンタルサービスの提供を進めてきた。
しかし、2023年以降は中国のBYD、東風汽車、MG、五菱汽車、吉利汽車(Geely)などが本格的に参入したほか、高級車市場ではメルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、ポルシェがEV投入を強化している。
二輪車市場でも競争は活発化しており、VinFast、Yadea、Selex Motors、Dat Bikeなどが生産能力を拡大している。
特に都市部の配達員やライドシェア運転手向けの需要増に対応するため、低価格帯の新型車が続々と投入されている。
一方で、充電インフラ整備は依然として大きな課題である。
政府は都市開発計画に充電ステーションの設置を組み込むように指導し、EVNやPetrolimexなどエネルギー大手もガソリンスタンドや住宅地で充電設備の試験導入を進めている。
専門家は「インフラが整わなければEV普及は困難」と指摘し、税制優遇や融資支援、民間投資の促進を求めている。
ベトナムEV市場は試験導入段階から本格普及期への転換点を迎えており、今後は製品力に加えてインフラとエコシステムの整備が、各社の市場シェアを左右する重要な要素となる。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。