ベトナムのEVインフラ、123億ドルの投資が必要

2024年05月13日(月)15時38分 公開
ベトナムのEVインフラ、123億ドルの投資が必要

<写真:VnExpress>

 

HSBCのグローバルリサーチ部門によると、ベトナムにおける電動自動車普及の障壁を克服するための鍵はインフラ投資にあるとされている。

 

専門家の試算では、今後の電動自動車数に対応する充電インフラと再生可能エネルギーの発電能力を整備するには、約123億ドル(約1兆9158億円)の投資と2024年〜2040年の間に14tWhのエネルギーが必要となる。

 

HSBCの「Vietnam at a glance」レポートによれば、同国の電動バイクおよび電動自動車の年間販売数は、2024年の100万台未満から2036年には250万台を超える可能性がある。

 

電動バイクの開発にはある程度の成功を収めている現地製造業者も存在し、現在の同国における電動バイク市場はASEANで最大であり、世界で中国に次いで第2位となっている。

 

電動車の市場は今後も成長が見込まれ、専門家たちは電動バイクがベトナムの電動車開発の先駆けとなると予測している。

 

HSBCの予測では、2030年代の終わりにかけて国内市場が飽和状態になり、電動バイクの販売数が横ばいになる見込みである。

 

一方で、電動自動車の市場には依然として大きな可能性があると見られており、現在の自動車保有率が低いことを背景に、業界関係者はこのポテンシャルを最大限に活用できると自信を持っている。

 

ベトナム自動車製造者協会は、2040年までに同国の道路上に350万台の電動自動車が走ると予測する。

 

しかし、HSBCは電動自動車の普及に向けた課題も指摘しており、充電ステーションの不足とバッテリーコストの高さ、そして車両価格の高さが挙げられている。

 

電動バイクの成功を電動自動車に応用するためには、いくつかの障壁を乗り越える必要がある。

 

同国は電動車用バッテリーの利用に対する登録料の免除、電動車の輸入税削減、および電動車プロジェクトへの投資に対する法人税免除などの政策を実施している。

 

また、同国は希土類元素の豊富な埋蔵量を活用し、国内の電動車エコシステムを強化することが可能である。

 

希土類はリチウムほど一般的ではないが、電動車のバッテリー供給チェーンにおいて重要な役割を果たしている。特にネオジムやサマリウムは、モーターの磁石によく使用される。

 

HSBCの研究は「協力関係を活用し、電動車の普及障壁を克服することで、ベトナムは交通の緑化における競争を加速させる可能性がある」と結論づけている。

 

 

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