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連休の航空券価格が高騰、国内旅行需要は限定的

<写真:vneconomy.vn>
ベトナムでは、9月2日の建国記念日を含む4連休(8月30日〜9月2日)を前に、旅行業界が活発な動きを見せている。しかしながら、宿泊施設の予約状況には地域差が見られ、全体としては旅行需要が限定的であるとの見方が広がっている。
宿泊予約プラットフォーム「Mustgo」のデータによれば、ハノイ中心部の4〜5つ星ホテルでは稼働率がすでに85〜90%に達しており、特に旧市街やバーディン広場周辺の需要が高まっている。
これは建国記念日の式典に対する関心の高さが影響していると考えられる。一方、ホーチミン市からハノイへの往復航空券は500万〜650万ドン(約2万8030〜3万6440円)と通常の2〜3倍に高騰しており、価格の上昇が際立っている。
一方、サパやクアンニン省ハロン市中心部では、宿泊予約率が30〜65%にとどまっており、その多くが連休前半に集中している状況である。
ゲアン省やハティン省など、車でのアクセスが可能な地域では、4〜5つ星ホテルの予約率が約80%に達しており、個人移動の利便性が予約を後押ししている。
中部の人気観光地であるダナンやホイアンにおいては、宿泊予約率が依然として20〜30%と低迷している。これには航空券の高騰が大きく影響しており、ハノイ発では往復で約380万〜400万ドン(約2万1300〜2万2425円)、ホーチミン発では約340万ドン(約1万9060円)と、夏季繁忙期と同水準の価格に達している。
南部では、ブンタウ、ファンティエット、ダラットなど車でアクセス可能なリゾート地も、予約の伸びが鈍い傾向にある。中でもファンティエットは、交通インフラの整備や天候の安定が好材料とされており、直前の予約増加が期待されている。
フーコック島では、宿泊施設の一部が9月2日の連休における追加料金を撤廃するなど、国内旅行者数の減少を受けた対応が進められている。5つ星リゾートの稼働率は約30%にとどまるが、4つ星ホテルの一部では60%に達している。
航空券の価格は540万〜800万ドン(約3万270〜4万4850円)と高騰しており、旧正月や4月30日の連休と同等水準となっている。
旅行会社「Du Lịch Việt」によれば、航空券の価格上昇は連休時における一般的な傾向であり、早期に予約すれば適正価格での購入は可能であるという。ただし、航空会社側は繁忙期における安価なチケットの供給を絞り、販売数を制限することで需給の調整を図っていると説明している。
2025年の9月2日連休では、航空券の価格高騰に伴い、ツアー全体の価格も約10%上昇している。しかしながら、国内旅行への関心は前年を上回っており、同社の予約のうち6割以上が国内旅行で占められている。
特に北部地域では、歴史的・文化的なイベントの開催が多く、連休中の旅行先として注目を集めている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。