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「海のゴキブリ」が高級海産物に変貌、ロブスター超えの高値

<写真:tuoitre.vn>
かつては「海のゴキブリ」と揶揄され、ほぼ注目されなかった深海生物「ボービエン(ダイオウグソクムシ)」が、現在では高級海産物として扱われるようになった。
市場では1kgあたり最大230万ドン(約1万2970円)で取引されるまでに価格が高騰している。
これは高級ロブスターを上回る価格帯であり、一部では贈答品や宴席の主役として重宝されているという。
ある人物は友人の誕生日祝いとして3匹(総重量約1kg)のダイオウグソクムシを購入し、600万ドン(約3万3840円)以上を支払った。
2024年と比較して価格は35〜40%上昇しており、消費者からは「年々高騰している」との声も聞かれる。
ダイオウグソクムシは水深200〜2000mに生息しており、捕獲には特殊な漁具と高い技術が必要とされる。
そのため、以前は漁師など限られた人々の間で知られていただけの存在であった。
しかし、2020年以降、SNS上での「大食い動画」や珍味ブームの影響により注目を集め、人気が急速に高まった。
現在、ホーチミン市内の海産物店では、個体の大きさに応じて価格が異なり、500g未満のものは1kgあたり20〜50万ドン(約1130〜2820円)、600〜800gのものは約80万ドン(約4510円)、1kgを超える個体では190万〜230万ドン(約1万715〜1万2970円)に達している。
これにより、カナダ産ロブスターや高級品種であるボンロブスターをも上回る高値で取引されている。
供給の面では、過去には2kgを超える大型個体も見られたが、現在市場に出回っているのはおおむね300g〜1kg程度のものが中心であり、大型個体の入荷は極めて稀である。
ホーチミン市の海産物チェーンの運営者は「深海での捕獲は困難であり、自然個体数も非常に少ない。需要の高まりによって希少性が一層高まっている」と述べた。
水産専門家によれば、ダイオウグソクムシの漁獲最盛期は3月から5月に限定され、それ以外の時期には供給が不安定となるため、価格がさらに上昇する傾向にあるという。
また、ダイオウグソクムシは国際的にも希少種に分類され、一部の個体は30cm以上、1kg超に成長することもある。
ベトナムにおいてボビエンの商業化が急速に進展していることは、市場の関心の高さを示している一方で、持続可能な漁業管理および天然資源の枯渇防止が、今後の重要な課題となっている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。