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Z世代が牽引する「夜型経済」、ベトナムで深夜サービスが急成長

<写真:tuoitre-vn>
ベトナムにおいて、Z世代による夜型のライフスタイルが定着しつつあり、それに伴って深夜帯を主戦場とする各種サービスの需要が急速に拡大している。
配送やオンラインビジネス、カウンセリングなど、多様な業態が深夜市場に参入し、新たな産業領域を形成している。
とりわけ飲食デリバリーを中心とした夜間配送業が顕著な成長を遂げているという。
ホーチミン市では、深夜帯にアプリを稼働させる配達員の数が増加しており、中には一晩で100万ドン(約5640円)近い収入を得るケースも報告されている。
配送対象は食事にとどまらず、家具や家電といった高額商品にまで広がっており、主な利用者は夜更かしの習慣を持つ若年層である。
夜間に特化した新サービスも登場している。ハノイ市では、会話を通じた癒やしを提供するサービス「Need A Friend」がZ世代の若者を中心に人気を集めている。
同サービスでは、午後5時から翌朝4時にかけてオンラインまたは対面によるカウンセリングを実施しており、料金は1時間あたり30万〜50万ドン(約1690〜2820円)に設定されている。
2025年第2四半期には、同社の売上が前期比で3倍にまで拡大した。
また、Z世代自身も深夜時間帯を活用して新たな収入源を確立している。
フリーランスのデザイナーや、欧米市場を対象とした越境EC(電子商取引)に従事する若者たちは、時差を利用して深夜に活動を集中させているという。
ドロップシッピングやアフィリエイトマーケティングといった初期投資を抑えたビジネスモデルが普及し、SNSを活用した商品販売や広告も活発に行われている。
さらに、TikTokやShopeeなどのSNSを通じて商品を紹介するインフルエンサーマーケティングも広がりを見せており、特に午後8時以降のアクセスが多いため、深夜時間帯に収益を上げるケースが増加している。
このような深夜サービス市場の拡大は、都市部における交通渋滞の回避、ライフスタイルの多様化、さらには国際市場への適応といった複数の要因に支えられており、今後もベトナムにおける新たな経済圏としての成長が期待される。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。