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ベトナム、東南アジア最大級のEV充電インフラを整備

<写真:cafef.vn>
ベトナムにおける電気自動車(EV)の充電インフラ整備が急速に進展し、同国の充電設備数は東南アジアにおいて最大規模となっている。
自動車専門家のレ・トゥン・アン氏によれば、VinFast傘下のV-Greenが国内において15万基以上の充電ポートを運用しており、今後2年以内にはその数が50万基に達する見通しであるという。
V-Greenは現在、主要都市から地方部に至るまで全国規模で充電ネットワークを展開している。
都市部ではハノイ市やホーチミン市を中心に、同時に50〜60台のEVに対応可能な急速充電ステーションを複数整備している。
また、地方においても50〜60kmごとに充電ポイントが設置されており、長距離走行にも対応可能な体制が構築されている。
アン氏は「現時点でベトナム国内においてEVを日常的に利用するには、事実上VinFast車を選択する必要がある」と指摘する。
これは、他の自動車メーカーのEVが充電インフラの整備状況において不十分であるためであり、特に長距離移動に際しては、高速道路から外れて市街地のショールームなどに立ち寄らなければならない事例が多く存在するという。
今後、EV充電インフラに関する業界間の連携が期待される一方で、アン氏は「ブランド間の競争や投資割合の不均衡といった課題が存在しており、その実現は容易ではない」との見解を示した。
東南アジア各国と比較しても、ベトナムの充電インフラ整備は際立っている。タイでは約3000基、インドネシアは1000基超、マレーシアやシンガポールではさらに少数にとどまっている。
一方、欧州においてはAC型の小型充電ポイントの普及が進み、利便性の面で優れている点もあるとされた。
VinFastは韓国のサムスンSDIや中国のCATL製の高性能バッテリーを採用しており、実用走行距離においても公称値を上回るとのユーザー評価が多く見られる。
加えて、自宅設置型の充電器の提供や電気料金の補助といった施策を通じて、公共インフラと家庭用設備の両面から充電環境の拡充を進めている。
このように急速に整備が進むEV充電インフラは、車両価格の低下と相まってEVの普及を大きく後押ししており、ベトナムが将来的に世界有数のEVインフラ密度を誇る国となる可能性も現実味を帯びてきている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。