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ベトナムの半導体人材育成、課題と教育・研究体制の強化

2025年10月21日(本日)07時00分 公開
ベトナムの半導体人材育成、課題と教育・研究体制の強化

<写真:tapchikinhtetaichinh.vn>

 

ベトナムは半導体人材の育成に注力しているが、教育および研究体制の「厚み」の不足が依然として大きな課題となっている。

 

九州地方で長年にわたり人材育成に携わってきた日本の半導体教育の専門家である宇佐川毅・熊本大学名誉教授(現・ベトナム日本大学学長顧問兼ハノイ国家大学顧問)は、ベトナムの若手エンジニアに対し、「継続的な学習意欲こそが何より重要である」と強調する。

 

宇佐川氏によれば、企業における実務研修(OJT)は日本でも一般的に行われており、ベトナム人エンジニアが新卒段階で再教育を受けることは特異な現象ではないとする。

 

しかしながら、日本や韓国、中国といった他国と比較した場合、ベトナムは実践的な設備や実験環境の整備が十分とは言えず、こうした点において人材育成の「厚み」が不足しているとの指摘がある。

 

現在、ベトナムには複数の外資系半導体企業が生産拠点を構えており、特に設計、パッケージング、テスト工程においては、その潜在力が高く評価されている。

 

一方で、チップの製造にあたるファブ分野においては、依然としてエコシステムの整備が進まず、先端パッケージ技術への移行を図るには、より高い専門性を有する人材の育成が急務である。

 

日本国内においては、熊本県などの地域で新卒エンジニアに対し月額28万円の初任給が提示されるなど、高待遇で人材確保が進められている。

 

しかし、今後10年間で4万人、うち5年以内に2万人の半導体人材が新たに必要とされる見通しであり、少子化による労働力不足が需給ギャップをさらに深刻化させている。

 

このような国際的な人材需要の高まりを背景に、宇佐川氏はベトナムに対して、大学、研究機関、企業の三者が連携を強化し、国際的な教育協力の枠組みを通じて人材育成体制を整備する必要性を提言する。

 

また、大学は設計やテスト分野にとどまらず、製造工程や先端技術分野にも対応可能な高度専門人材の育成に力を注ぐべきであると強調する。

 

最後に宇佐川氏は、半導体業界を志望する学生に対し、「数学、物理、情報科学、電子工学に親しみ、論理的思考力を磨き、急速な技術革新に対応できる継続的な学習姿勢を持つことが、将来の成功に不可欠である」と呼びかけた。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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