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韓国におけるベトナム人留学生、ビザ違反急増と制度運用の課題
<写真:ducvietonline.de>
韓国ではベトナム人留学生による滞在・労働ビザ違反が急増しており、制度の設計と運用に深刻な課題が浮上している。
2024年時点で、留学ビザの条件を逸脱した事例は3万4300件に上り、過去10年で5倍に拡大した。
その大半をベトナムからの留学生が占めている現状は、制度の見直しを迫る要因となっている。
江陵原州国立大学のキム・ギュチャン准教授の調査によれば、語学課程(D-4ビザ)における違反者の約70%をベトナム人が占めており、2014年時点の1.5%から急激に増加している。
また、大学課程(D-2ビザ)においてもベトナム人の比率は89%に達しており、この10年間で7倍近くに拡大している。
この背景には韓国政府による留学生受け入れ拡大政策と、労働市場への移行を前提とした制度設計の不備が存在する。
現在の制度では留学生を熟練人材として育成・定着させる視点が不十分であり、あくまで一時的な労働力として扱われている点が問題視されている。
さらに、卒業後の滞在を可能にするD-10ビザには就労制限が多く、生活基盤の確保が困難なケースも少なくない。
就労ビザ(E-7)への移行においては、最低賃金の条件が中小企業の雇用実態と乖離しており、多くの留学生にとって大きな制度的障壁となっている。
韓国政府は2023年に「30万人留学生誘致計画(2027年目標)」を掲げ、すでに目標を前倒しで達成している。
また、同年に策定された法務部の第4次基本移民政策(2023〜2027年)では、留学生を熟練労働力として育成・定着させる方針が示されている。
しかし、現行の教育質保証制度においては、不法滞在率が主要な評価指標とされているため、大学側が学生の監視に注力せざるを得ない構造となっている。
これにより留学生支援や人材育成といった本来の役割が十分に果たされていないという指摘もある。
キム准教授は「留学生を一時的な労働力や統制対象ではなく、将来の人材として位置付けるべきである」と強調している。
2025年末時点で、韓国には約30万5000人の留学生が滞在しており、そのうちベトナム人は約10万8000人に達している。
2017年以降、ベトナム人留学生は最も成長率の高いグループとなっており、その存在感は年々増している。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。