日系病院が解説!|ベトナムでも気をつけたい、子どもの誤飲と誤嚥

日系病院が解説!|ベトナムでも気をつけたい、子どもの誤飲と誤嚥

子どもは興味を持ったものは口に入れてしまう性質があります。

 

大人は目で見て色を認識したり、手で触って感触や温度などを確認します。しかし、赤ちゃんは大人のような機能が発達していないため、物の形や感触を口内で見分ける能力があります。

 

生後2〜3ヶ月頃から口に物を入れ始め、生後5〜6ヶ月頃から頻繁になります。離乳食が開始すると、ふとしたことで喉を詰まらせてしまうこともあるため、気を付けたいですよね。

 

今回はハノイとホーチミン日系病院「LOTUS CLINIC」の白井院長の情報提供を元に、子どもの誤飲と誤嚥について解説します。

喉や気管に詰まったら、どうなるの?

喉や気管を完全に塞いだ状態が数分間続くと死に至ったり、たとえ助かっても脳の機能がダメージを受けて障害が残ったりする可能性があります。

 

完全に塞がないまでも、異物が体の中に残った状態のままにしておくと後で重症の肺炎になったり、気管に穴が開いたりする危険性も。

 

最も強い症状は突然息ができなくなること。次に強い症状は急に咳き込んだり、息が苦しそうになったりすることです。弱々しい咳しかできず、泣き声も弱くなります。

 

それほど強い症状ではありませんが、急に咳き込んだ後、咳が続いたり、息をすると喉や胸から「ゼーゼー」や「ヒューヒュー」という音が聞こえたりするような症状もあります。

 

症状が一旦良くなることもありますが、それでも異物が残っている可能性があります。異物が残っていると、数日〜数週間して咳やゼーゼーがひどくなったり、熱が出てくることがあります。

 

喉や気管に何かが入った可能性がある場合には、すぐに医療機関を受診し、受診した際にそのことを必ず医師に伝えてください。

どんなものが詰まるのか

0~3歳では、主にピーナッツや節分の豆といったナッツや豆類などをはじめとして、以下のようなものが喉に詰まりやすいです。

 

  • アメ玉(グミ・キャンディー)
  • 果物や野菜(りんご・ぶどう・ミニトマト・たくあん)
  • お菓子(団子・こんにゃくゼリー・カップゼリー)
  • 肉片・ソーセージ

 

赤ちゃん用のおやつであるベビーボーロなども、口に入るサイズのものは何でも事故の原因になります。

 

4歳以降では、歯の詰め物や小さいおもちゃ(ビー玉・スーパーボール・プラモデルの部品・ボタン電池)といった食物以外のものが多くなります。

気をつけること

喉や気管に詰まるサイズの目安として、トイレットペーパーの芯を通過する大きさのものは異物の原因となり得ます。

 

子どもが喉に詰まる可能性があるものを口に入れていたら、泣かさずに、自分で吐き出させるか、そっと口から取り出しましょう。

 

食べ物やおもちゃなどを口に入れたままの状態で、横になる・おむつを替える・歩く・走る・飛び跳ねる、ふざけて大笑いする・くすぐるなどは危険な行為です。

 

テレビを見ながら、お喋りしながら食事やおやつとなると注意力が削がれ、子どもがよく噛んで食べない、ということにも気を付けなければいけません。

 

対象月齢以上だからと過信せず、大人が見ている前で食べさせることが大切です。すぐに吐き出させた場合でも、少し様子を見ましょう。

 

ポイントとしては呼吸の状態や唇の色、咳、ゼーゼーといった胸の音などに注意して、少しでも様子が違う場合は、早めに医療機関を受診しましょう!

 

「LOTUS CLINIC」では子どもの誤飲・誤嚥といった問い合わせに対応していることはもちろん、乳幼児健診も行っています。

 

院内にはキッズルームや授乳室も完備しており、小さなお子様がいる方にも受診しやすい環境が整っています。

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