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ベトナム国会、飲酒運転で社会奉仕活動命令を提案
<ホーチミンにある検問所で警察官がアルコール検知機を使い運転者の呼気アルコール濃度を確認している様子(Le Phan / Tuoi Treより)>
近年、東南アジア諸国で頻発している痛ましい飲酒運転事故を受け、ベトナムの国会は飲酒運転を撲滅させるため、飲酒運転の罪として社会奉仕活動を指示することを提案したという。
ベトナムの立法府である国会の副議長のPhung Quoc Hien氏は、9日に行われた常任委員会で飲酒運転の罰則に関する法案を提出した。
Hien副議長は「飲酒運転者に対して社会奉仕という罰則を課すべきだ。飲酒運転者に対する罰金制度を廃止し、ハノイで汚染しているとして知られるTo Lich川の清掃といったボランティア活動をやらせる方がよい」と述べた。
同副議長は飲酒運転者に対して自動車免許永久剥奪処分も検討しているという。
現在、ベトナムでは自動車の飲酒運転を行った場合180万ドン(約9万円)、バイクの飲酒運転を行なった場合300万ドン(約1万5000円)の罰金が課せられる。
Nguyen Thi Kim Ngan議長は「今回提案された処罰は、労働を強制しているのではなく、違反者を更生させる目的として社会奉仕を行わせるため、1930年に国連で採択された『強制労働に関する条約』に違反していない」と述べた。
<ホーチミンにある検問所で警察官がアルコール検知機を使い運転者の呼気アルコール濃度を確認している様子(H.D. / Tuoi Treより)>
今回の提案は多くのベトナム国民から支持されているという。
Tuoi Tre新聞読者のTue Nghiさんは「飲酒運転をした者に対して、数週間か数ヶ月に及ぶ社会奉仕命令を課すべきだ」とコメントを発表している。
その他の読者からは、飲酒運転をした者に「飲酒運転違反者」と書かれたベストを着せることでその後の違反を防止させるアイデアもあったという。
複数発生した痛ましい事故を受け、ベトナムでの飲酒運転に関する処罰は注目を集めている。
5月1日、ハノイのKim Lien地下道で、飲酒運転をしたベンツ車とバイクが衝突し、43歳の女性2人が死亡する事故が発生した。
この事故は、4月22日にハノイで飲酒運転をした車が女性清掃員に衝突した事故から10日も経たずに発生した。
フェイスブック上では、「飲酒運転は犯罪」「飲んだら乗るな」といったメッセージをプロフィール画像のフレームにし、飲酒運転を批判する運動がベトナム全国で広がっているという。
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