おすすめのプロモーション
ホーチミン、急速な地盤沈下に直面
<ビンチャインで家庭用地下水確保の施設(写真提供:Photo: SGGP)>
現在、ホーチミンは急速な地盤沈下問題に直面しており、インフラの不安定化やスコールや雨、高潮などによる洪水に見舞われるリスクが高まっている。
急速に進む地盤沈下
ある研究者の調査によると、さまざまな地域で大規模な地盤沈下が不規則に発生しているという。
ホーチミンの2区、7区、Binh Thanh区は特に地盤沈下が深刻で、沈下は最大約20cmにも及ぶ。
Hoc Mon区でも少なくとも5~10cmほど地盤沈下が確認されている。
2015年から2017年にフランスの地球観測機関のCLSグループが行った調査では、地盤沈下は年間平均1.11cmのペースで進んでおり、年々地盤沈下する速度が増えていることが明らかになった。
天然資源環境省の報告によると、ビンタン区のAn Lacでは地盤沈下が年間約6.8cmのスピードで進行しているという。
天然資源環境省の水資源管理局のHoang Van Bay局長によると、地盤沈下は急速な都市化に伴って地下水を過剰に組み上げたことが原因で発生したという。
ホーチミンのほとんどの土地には建物や道路などのインフラ設備が建設されているため、地盤沈下対策の水の注入ができない。
生活用水や産業用水、建築に使われる水に地下水が大量に使われているため、地下水のあった場所が空洞になり地盤沈下を引き起こす原因となっている。
沼地と埋め立てされた弱い地盤が地盤沈下を進める要因となっている。
地下水の使用は中止される予定だ。
資源・環境省は、ホーチミン市に地盤沈下が進んでいる地域で地下水の利用を停止するよう
に命じた。
また、地表水を利用した給水システムの構築や感知システムを設置するだけでなく、地下水の過剰な枯渇を察知し、地盤沈下問題に迅速に対応する対策も講じられるという。
資源・環境省は1日に使用される地下水は70万立方m以上だとした。
30万立方m以上が生活用水に使用され、残りの40立方mは市内の工場や給水所に行き渡っているという。
資源・環境省資源管理局はホーチミン市に地下水の給水量を削減し、2025年までに地下井戸を埋めるように要請した。
この計画は、家庭だけでなく工業地帯の近くにあるサイゴン水道総公社の開発プロジェクトに向けたものだ。
プロジェクトでは地下水の使用量を減らし、他の水源に切り替えるようにと伝えられた。
工業地域の企業の場合、一度地下水利用のライセンスが切れると更新できないという。
特にサイゴン水道総公社の場合、地下水確保の使用量は1日あたり2万8000立方m〜3万立方mに制限されてる。長期的に地盤沈下と洪水を防ぐために、給水システムが完成後は地下水確保を完全に禁止する予定だ。
関連記事
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。