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世界遺産「チャンアン」を持続可能な観光プロジェクトに:ユネスコ
〈写真:TuoiTre〉
ユネスコはベトナムのチャンアン(Trang An)をはじめとする3つの世界遺産が地元コミュニティに利益をもたらす持続可能な観光を促進するプロジェクトに選ばれたことを発表した。
3日間の訪問のため5日にベトナムに到着したユネスコのオードリー・アズレイ事務局長は、6日にニンビン省で開催された世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約の50周年記念イベントに出席した後、地元報道機関に対して同発表の内容を明らかにした。
同イベントにはブオン・ディン・フエ国会議長や外務副大臣兼ベトナムユネスコ国内委員会のハ・キム・ゴック委員長をはじめとする多くの関係者が参加した。
アズレイ事務局長は式典で、2014年に世界遺産として正式認定された同省の「チャンアンの景観関連遺産」を開発と遺産保存両立の成功例として紹介した。
同氏によると、ユネスコは同世界遺産を「経済発展」「持続可能な観光」「自然尊重」のモデルとして、他の3つの世界遺産とともに地域社会、特に女性の利益を高めるための持続可能な観光に関するプロジェクトの試験的実施地に選定している。
同イベントは1972年の条約制定日と重なるだけでなく、ベトナムが条約を批准して35年目となる二重の祝典となった。
過去35年間でベトナムはトゥアティエン=フエ省の古都フエの遺跡群、クアンナム省のホイアン古代都市、最新のチャンアン景観群など、8つの遺産が世界遺産として認定されている。
アズレイ事務局長はベトナムは過去20年間に世界で最も高い経済成長率を達成した国の1つであるだけでなく、遺産の保護が開発のために犠牲にならないように多大な努力を払ってきた国であると述べた上で、遺産保全のための現在の課題である「保全と開発の調和」と「気候変動」について言及した。
文化を含む多くのものに影響を与える気候変動は誰もが関心を持つべき問題である。
地元報道機関が行った「気候変動がベトナムの遺産保護にどのように影響するか」という質問に対して、アズレイ事務局長は、恐ろしい自然災害が世界の自然・文化遺産に大きな影響を与えているが、これらの遺物自体が気候変動の影響を緩和するための解決策を人々に提供することも可能であると指摘した。
同事務局長は、「自然遺産や生物圏保護区といった遺産の範囲をさらに広げれば、自然保護区が大きくなるだけでなく、人々の生活をより豊かにすることができる」と述べ、チャンアン景観群がこの領域の非常に良い例であるとして強調した。
また、アズレイ事務局長は遺産保護における教育の役割についても言及しており、ベトナムが子供たちの教育プログラムに自然や文化、気候、環境の保護というテーマの導入を望むとして意見表明を行った。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。