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メコンデルタで例年より早い塩害、住民らが淡水確保に追われる

<写真:VnExpress>
ベンチェ省で運河や川への塩水流入が例年よりも早くはじまり、地元の人々は淡水を蓄える作業に追われている。
同省ビンダイ(Binh Dai)郡在住のアインさん(50)によると、2週間程前から水道水が塩辛くなり、ペットボトルの水を使用せざるを得なくなった。
アインさんの家庭ではペットボトルの水だけでなく、貯水タンクに10㎥以上の雨水も蓄えており、彼女の近隣住民も同様に貯水を進めている。
同地区の浄水場はメコン川の支流から給水しているが、今年は塩分の侵入が例年よりも早いという。
通常であれば塩水の流入は1月下旬〜2月上旬である。
ベンチェ省気象局のダン・ホアン・ラム局長によると、先週時点でメコン川の支流であるハムルオン(Ham Luong)川とクアダイ(Cua Dai)川、コチエン(Co Chien)川の河口から25~54km付近で塩水が測定された。
測定された塩分濃度は0.1〜2.6g/Lで、今後は約4g/Lに達することが予測されるという。1g/L以上の塩分濃度は食用に向かず、2g/L以上になると大半の作物にとって安全ではない水準となる。
メコンデルタの生態系に関する独立専門家であるグエン・フー・ティエン氏によると、同省の河川における塩分侵入の増加は北東モンスーンの影響によるものであるという。
同地域では2020年に歴史的なレベルの塩害が発生しており、3月中旬までに海水が主要河川やメコン川の全支流に50〜110km侵入した。
淡水の不足によって4万1900haの米と6650haの果樹園が被害を受け、9万6000世帯が生活用水の確保に苦労していた。
2021年はそれほど深刻な状況ではなかったが、専門家は気候変動やメコン川上流でのダム建設によって同地域の干ばつや塩害が悪化する可能性があると警告している。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。