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ベトナムの若者トレンド、アプリで友人に位置情報を共有
<写真:VnExpress>
ベトナムでは多くの若者がGPS位置情報共有アプリを「友人とのつながりを保つために不可欠」と考えており、データ搾取の危険性や個人情報漏洩などの危険性を顧みずに、利便性を選択している。
「ゼンリー(Zenly)」という自分の所在地を共有できるアプリが2月3日にサービスを終了し、多くの若者が代替アプリを探しているという。
「ゼンリー」を3年間使用していたというハノイ市の学生(21)によると、一緒に使用していた友人グループは意気消沈状態にあり、代替アプリとして「whoo」「BFF」「iSharing」の導入を検討しているという。
現時点では「whoo」が最も人気を集めており、Google Trendsのデータでは「whoo」というキーワード検索数が1月末から3倍に増加し、過去1週間で「whoo」はApp StoreとPlay Storeで最もダウンロードされたアプリにランクインしている。
「whoo」は日本のLinQ社が開発し、2022年12月にiOS、2023年1月にAndroidでリリースされ、Play Storeではわずか10日間で10万以上のダウンロードを記録した。
同アプリのインターフェースや機能は「ゼンリー」と似たものになっており、リアルタイムでの位置情報やスマートフォンの充電残量、滞在時間、移動速度などを確認できる機能を備えている。
サイバーセキュリティの専門家であるゴー・ミン・ヒエウ氏によると、位置情報共有アプリは機密性の高い個人情報である位置情報を悪用される危険性をはらんでいる。
「ゼンリー」は第三者が携帯電話に目立たないようにインストールし、バックグラウンドで動作させ、密かに他人を追跡するような使用方法も可能である。
密かに恋人がパートナーのスマートフォンにインストールすることもあるという。
こうしたアプリは位置情報共有以外に、連絡先やカメラといった機能へのアクセスを求めることが多く、特にAndroid向けの「whoo」は位置情報やデータ記録といった潜在的な危険性を含む複数機能へのアクセスを要求している。
開発者はユーザーデータを利益目的に使用することは無いとしているが、ハッキングによるデータ漏えいの危険性や、ユーザーがデータの使用状態を知る手段が無い危険な状態である。
しかし、位置情報共有アプリを利用するベトナム人ユーザーは、「仲の良い友人グループへ位置情報を共有することは大したことではない」「知らない人に追跡されないように注意している。プライバシーが必要なときは追跡をオフにすることもできる」と考えており、危険性よりも利便性を優先する。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。