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トランスジェンダーの権利保護、ベトナム国会議員が法案を提案
<写真:VnExpress>
政府系情報ポータルは7日、ハノイ市の国会議員グエン・アイン・チー氏が、ベトナムにおけるトランスジェンダーの権利を正式に認め、国民の意識を高めるために「性自認に関する法律」の制定を提案したことを発表した。
チー氏によると、「性自認」とは自分の性別に対する自分自身の認識であり、必ずしも生物学的性別や性的指向と一致しないものである。
国連加盟国は国際条約に基づき、性自認や性的指向に関するものを含め、差別なく人権を尊重し、保護し、強化しなければならない。
LGBTは世界人口の3〜7%、トランスジェンダーは0.3〜0.5%を占めている。
ベトナムの人口は2021年11月時点で約9850万人となり、トランスジェンダーの数は30万〜50万人と推定される。
チー氏が提案する「性自認に関する法律」は、個人が自らの性別を見直すことを認めるベトナムの民法規定と互換性があるという。
しかし、民法には「性別の変更は、法律の規定に従って行われる」と簡易的に書いてあるだけであり、ベトナムは性別の変更が難しい現状にある。
ベトナムにおけるトランスジェンダーの人々は、生得した性別との相違に関する決定を行う権利がなく、自身の性別を反映した身分証明書や医療介入、ヘルスケアに必要な手段を欠いていることになる。
チー氏は「これは50万人ほどのベトナム人が権利を持っていないということになり、人権の侵害や虐待に直面する可能性さえある」と指摘する。
「性自認に関する法律」は、民法に規定される性別変更の権利を実現するものである必要があり、性別変更が国民一人ひとりの基本的な権利であることを明記し、国民の意識を高め、性別変更に関する認識に影響を与えること等が目標であるという。
LGBTのコミュニティは社会の不可欠な一部であり、LGBTであることは病気やハンディキャップではないことを認識しなければならない。
また、ベトナムには医療機関が性転換手術を行うための条件整備も必要である。
チー氏は「性自認に関する法律」の法案を国会常務委員会に提出し、2024年の国会議員の議題として審議する予定としている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。