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ベトナムのうつ病自殺者数、交通事故の4倍・毎年4万人
<写真:Tuoi Tre>
保健省管轄の国立職業・環境衛生研究所のグエン・トゥ・ハー氏によると、毎年約4万人のベトナム人がうつ病で自殺しており、死亡者数が交通事故の4倍となっている。
ハノイ市のバクマイ病院傘下国立精神衛生研究所の研究結果では、自殺した人の多くが職場のストレスや騒音、化学物質、心理生理学的な要因によってうつ病に追い込まれた労働者であるという。
また、うつ病はもちろんのこと、長期にわたる職業上のストレスは、糖尿病や高血圧を引き起こす可能性がある。
特に医療従事者や航空管制官などは他人の安全を確保するために長い時間を費やしており、職場に起因するストレスは他人の生命に対する責任の度合いも大きな要因となっている。
労働者・労働組合研究所のファム・ティ・トゥー・ラン副所長によると、職場が原因のうつ病は不安やイライラ、食欲不振、不眠、集中力低下、頭痛を伴うことが多い。
国際労働組合総連合の統計では、世界の労働者の83%が自国の最低賃金で生活することができないことが明らかになっており、給与が労働者の基本的なニーズをカバーできるようにすることが重要である。
ラン副所長は労働組合がホットラインを開設し、労働者が仕事のストレスを解消できる場を提供するといった仕事と生活のバランスをとるための政策も提案している。
ベトナム労働安全衛生協会のレー・ヴァン・チン会長によると、職業性ストレスには2つの時期があり、第1期は数週間続くもので、ストレスを受けた労働者は心拍数や呼吸数が速くなるとともに発汗や高血圧を伴う。また、頭痛や筋肉の硬直、疲労、胸痛、集中力の低下、認知症などの症状が現れることもある。
第2期では血圧が上昇し続け、疲労感、敏感さ、臆病さ、心配性、怒りっぽさなどが発現し、数カ月後には胸痛や糖尿病、関節炎といった慢性疾患にかかる危険性があり、症状が出た場合は入院して治療する必要が出てくる。
また、企業は従業員、特に産後の女性のメンタルヘルスにもっと注意を払うことが重要であり、労働組合は昇給や手当政策、職場環境の改善、芸術やスポーツイベントの開催などを通じて、職場のストレス軽減に向けた対策を積極的に実施すべきである。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。