深刻化する大気汚染、数値による学校休校を提案:保健省

2024年01月18日(木)08時20分 公開
深刻化する大気汚染、数値による学校休校を提案:保健省

<写真:ntdvn.net>

 

ベトナムの保健省環境保健管理局は、国内の一部地域で大気汚染が深刻化している状況を受け、大気の質が3日連続で危険レベルに達した場合に幼稚園と保育園、小学校を休校とする方針を提案した。

 

同提案は大気質指数(Air Quality Index:AQI)を基準にしており、AQIが危険レベルとされる301~500に達した場合に、休校を検討することになる。

 

保健省によると、AQIが危険レベルに達した場合は屋外での活動を避け、必要に応じて授業時間を調整する必要がある。

 

また、大気汚染が深刻化している地域では大気質がそれ以下のレベルであっても、外出時は適切な品質のマスクを着用することが推奨されている。

 

ハノイ市やホーチミン市といった大都市では、大気汚染改善のために電気バスの導入や工業施設の都心部からの移転、炭の使用制限といった措置が取られているが、新たな建設プロジェクトや交通量の増加、近隣の工業施設からの排出などによって汚染は依然として深刻な状況である。

 

特に微小粒子状物質PM2.5の濃度が、世界保健機関(WHO)の基準を上回るレベルに達しており、人々の健康に直接的な影響を及ぼす可能性が高い状態となっている。

 

大気汚染は呼吸器系や循環器系に悪影響を及ぼし、特に心臓病や高血圧のリスクを高め、妊娠中の女性が長期間PM2.5に晒されると、流産、早産、先天性異常、さらには死産のリスクも高まる。

 

大気汚染は「静かな殺人者」とも称され、肺癌や呼吸器疾患による死亡の約30%〜43%が大気汚染に関連しているという。

 

エネルギー政策研究所(EPIC)によると、長期間にわたる大気汚染への曝露は人の平均寿命を2年短縮し、東南アジアの状況は最大5年の寿命減少をもたらす可能性があるとされている​​。

 

 

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