カンボジアの大規模運河プロジェクト、プロジェクトの一時停止を要請

2024年04月25日(木)08時00分 公開
カンボジアの大規模運河プロジェクト、プロジェクトの一時停止を要請

<写真:24hmoney.vn>

 

カンボジア当局は2023年5月19日に承認されたフナン・テチョ運河プロジェクトの実施を進めており、計画では工事が2024年末に着工し、建設期間はわずか4年で、2028年に運用を開始する予定である。

 

フナン・テチョ運河は180kmに及び、総費用は約17億ドル(約2632億7500万円)と見積もられている。

 

同プロジェクトの影響で、メコン川からの水流が50%減少することが予測されており、専門家がプロジェクトの一時停止とさらなる研究、対話の必要性を提言している。

 

カンボジアで開催された公聴会で、カンタン大学の環境および資源学部のリー・アン・ツアン博士は「メコン川委員会ベトナムがカンボジアに対して、このプロジェクトを一時停止し、経験豊かで客観的な専門家と協力してさらに研究と対話を進めるべきである」と述べた。

 

同博士は、メコン川流域の国々が水資源を合理的かつ平和的に使用し、他国に損害を与えず、利益を共有すべきであると強調している。

 

さらに、共有水源のリスクを公平に共有し、環境、生態系、および水源に依存する数百万人の生計に対する影響を最小限に抑える必要があると訴えた。

 

フナン・テチョ運河はカンボジアのカンダル州とタケオ州、カンポット州、ケップ州を通過する予定で、同地域には約30万haの水田地帯が存在している。

 

特に乾季には、これらの地域の水田が運河やハウ川から水を取ると予測されており、この取水により生じる水量の変動が周辺の水資源に与える影響は無視できない。

 

さらに、運河が通る地域には約160万人が居住し、経済発展のための新たな基盤が形成される見込みである。

 

しかし、運河の建設が進むにつれて、物流施設や商業施設の増加が予想されることで、メコン川の水資源に対する圧力はさらに増加する可能性がある。

 

このような状況の中、ベトナムのメコン川委員会は、プロジェクトの環境影響評価を含むさらなる評価をカンボジアに求めている。

 

今後の展開としては、カンボジアが要請にどのように応じるかが、地域全体の水資源管理において重要な意味を持つことになる。

 

 

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