ホーチミンの街頭に立つ子ども、慈悲は逆効果を招くのか?

2024年05月06日(月)07時00分 公開
ホーチミンの街頭に立つ子ども、慈悲は逆効果を招くのか?

<写真:tuoitre.vn>

 

ホーチミン市には数多くの支援施設や団体が存在するが、街頭に立つ物乞いの子どもの問題を食い止めることは依然として困難な状況である。

 

人々が善意で金銭を与えたり、屋台での商売を許容する限り、子どもたちは家族によって街での生活を強いられ続けるであろう。

 

同市で国際労働機関(ILO)が行った調査によると、子どもたちが街頭で乞食や宝くじの販売、火吹きを行って生計を立てる現状が数年間続いており、特に祭日や新年の時期に顕著となる。

 

この問題は同市民の子どもたちだけではなく、他の省・市から保護者と一緒に来た多くの子どもたちが含まれている。

 

定住地を持たないため、地方自治体が管理することは非常に難しい。

 

子ども保護とジェンダー平等担当室のチャン・ティ・キム・タイン女史によると、乞食に金銭を与える行為、特に子どもたちへの施しは、長年にわたって議論されている問題である。

 

ベトナム伝統文化の「良い葉は破れた葉を包む(lá lành đùm lá rách)」という精神により、問題が複雑化している。

 

また、政府からの具体的な規制や、市民に対する効果的な啓発活動が依然として整っていないため、無計画な慈善活動が進行している状態である。

 

タイン女子は「適切ではない援助が受け手を甘えさせ、地方自治体が問題を解決することが困難である。子どもたちを利用した金銭的利益の機会を増加させ、人々の慈悲に頼る行為を助長している。金銭や食べ物、贈り物を渡すことは、活動を続けることを奨励していることになる」と語る。

 

家族が子どもたちの将来に無関心である場合、多くの親や家族が支援団体の接近を避け、教育や職業訓練のない困難な家庭環境において、子どもたちを生計の手段として利用している。

 

子どもの権利保護協会副会長のファム・ディン・ニン氏は、どのような状況でも子どもたちは特別な注意と保護が必要であると強調し「世界の多くの大都市で成人のホームレスや乞食は見られるが、子どもたちがこのような状況に置かれることは稀である。ホーチミン市では老人とともに子どもたちが問題に大きく関与している」と述べている。

 

タイン女史によると、子どもたちから物を買わないこと、金銭を渡さないことが、街頭における子どもたちの悪用を減らす手助けになる。

 

本当に困っている子どもたちやその家族が教育を求めている場合は、国のサービスを紹介すべきである。

 

国は特に困難な状況にある子どもたちを支援する政策を持っており、社会福祉施設では養護、教育、職業訓練を行っているとともに、多くの団体や善意の人々が子どもたちの世話をしている。

 

 

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