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気候変動によるベトナムへの影響、毎年約14.5%のGDP損失
<写真:tuoitre.vn>
ベトナムでは気候変動への適応と緩和策が適切に実施されない場合、2050年までに毎年GDPの約12〜14.5%を失う可能性があると予測されている。
この問題は13日に開催された「グローバル気候パートナーシップ2024」セミナーで専門家や行政機関によって議論された。
計画投資省企業開発局のチン・ティ・フオン副局長によると、気候変動は世界経済に甚大な損失をもたらす可能性があり、その規模は2050年までに年間38兆ドル(約5944兆円)に達すると見積もられている。
特にベトナムのような発展途上国に対する影響は大きい。
ベトナムは3200km以上の海岸線と低地の河川デルタを持つため、気候変動の影響を受けやすい国の1つである。
国際研究によると、ベトナムは2020年に気候変動の影響で、GDPの約3.2%に相当する100億ドル(約1兆5641億円)を失ったとされている。
また、適切な適応と緩和策が講じられない場合には、2030年までに約100万人が極度の貧困状態に陥る可能性があるという。
フオン副局長によると、気候に適応した持続可能な発展と「ゼロエミッション」を達成するためには、2040年までにGDPの約6.8%に相当する3680億ドル(約57兆5598億円)の追加投資が必要である。
そのためには、国内外の民間セクターの積極的な参加が不可欠となる。
ベトナム国家銀行ホーチミン市支店のグエン・ドゥク・レン副支店長によると、現在はグリーンファイナンスプログラムへの積極的な取り組みが進められており、環境保護やカーボン排出削減を目指すための信用枠が設けられている。
国家銀行は金融機関に対してグリーン資金を積極的に活用し、持続可能な発展を支援する金融パッケージを展開するように奨励している。
経済改革促進事務所のファム・ティ・ゴック・トゥイ所長によると、多くの企業がグリーンファイナンスへのアクセスを検討しているが、基準や認識の違いから資金調達が困難な状態であるという。
トゥイ所長は、企業をグリーン資金にアクセス可能とするには、障害を解消する必要があると指摘する。同様にドイツ国際協力機構(GIZ)のデイビッド・アンバダー氏も、グリーンファイナンスを活用し、カーボンクレジット取引のメカニズムを構築することで国際金融市場へのアクセスを拡大する必要があると述べている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。