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ハノイの大気汚染、PM2.5が推奨値の26倍
<写真:giadinh.suckhoedoisong.vn>
10月7日にハノイ市内の複数地域において大気汚染の指標が危険な水準に達し、PM2.5の濃度が世界保健機関(WHO)の基準を大きく超える状況が発生した。
大気汚染指数(AQI)は一部で206を記録し、健康に深刻な影響を及ぼす恐れがあるとされている。
AirVisualのデータによると、ハノイ市のAQIは午前中から150を超え、昼には206に達した。
AQIが150を超えると「健康に有害」とされている。50以下が良好な空気質とされるため、これは非常に深刻な状況である。
特にPM2.5(微小粒子状物質)の濃度がWHOの推奨基準値の16倍に達しており、昼時には130.3µg/m³にまで上昇し、推奨値の26倍に相当する「非常に有害」なレベルに達した。
PM2.5は毛髪の約30分の1のサイズで、呼吸器系に悪影響を与える可能性が高い。
また、PM10の濃度も119.5µg/m³を記録し、4日間連続で高い汚染レベルが観測された。これにより、屋外での活動を控えるよう市民に警告が発せられている。
ベトナム全土の空気質を監視するPAM Airのデータでも、ハノイ市の多くの地域でAQIが「赤」や「橙」となっており、いずれも「健康に良くない」レベルに分類されている。
ベトナム清浄空気ネットワークのホアン・ズオン・トゥン氏によると、ハノイ市は毎年10月から3月にかけて大気汚染のシーズンに入る。
特に風が少なく、雨も少ない時期に汚染物質が拡散されず、空気中に停滞することが原因である。
また、最近の冷え込みと低湿度も空気質の悪化に寄与している可能性があるという。
医療専門家は、特に呼吸器や心疾患を持つ高齢者、妊婦、子供などの健康が大気汚染により影響を受けやすいと警告している。
ハノイ医科大学の耳鼻咽喉科長であるカオ・ミン・タイン医師によると、こうした脆弱な人々は外出時にマスクを着用し、適切な食生活を心掛けなければならない。
WHOは世界的に大気汚染が肺がん死亡の約30%、呼吸器系疾患による死亡の43%に関与していると警告しており、大気汚染が「静かな殺人者」であると指摘している。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。