おすすめのプロモーション
Loading...
Loading...
Loading...

専門職定年延長、ベトナムが70歳案を検討

2025年04月16日(本日)07時00分 公開
専門職定年延長、ベトナムが70歳案を検討

<写真:nld.com.vn>

 

ベトナム内務省は高度な専門性が求められる分野や顧問職における定年を、最大70歳まで延長する案を提示した。

 

これは他国の制度を参考にしたものであり、公務員法の改正案の一部として検討されている。

 

諸外国の例を見ても、一般職の定年はおおむね60歳から65歳に設定されているが、専門職に関してはより長期間の勤務が認められているケースが多い。

 

たとえば日本では医療従事者の定年は65歳、フランスでは67歳であり、最大で75歳まで延長が可能とされている。

 

一方、ベトナム高齢者病院のグエン・チュン・アン院長は、この定年延長案に慎重な立場を示している。

 

アン院長によれば、60歳を超える高齢者は平均して2~3種類の疾患を抱えており、70歳を超えるとその数は4~5種類に増加するという。

 

そのため「現行の高齢者の健康状態では、70歳まで働き続けるのは現実的とは言えない」として、まずは65歳までの段階的な延長を提案している。

 

これに対して経済専門家のジャン・タイン・ロン教授は、人口高齢化が進行する中で、高度な知識と経験を有する高齢者の労働力を積極的に活用すべきであると主張する。

 

特に教育、医療、文化芸術といった分野では、長年の蓄積が不可欠であり、高齢の専門家が引き続き貢献することが可能な制度の整備が必要であると述べている。

 

さらにロン教授は「定年」という概念について、法的に定められた硬直的な年齢と、本人の意思に基づく柔軟な年齢の二段階制を導入することを提案している。

 

健康状態や職種、働く意欲に応じて再雇用の機会を設けるとともに、貢献度に応じた年金加算などの措置も併せて講じるべきであると指摘した。

 

現在ベトナムでは、2028年までに男性の定年を62歳、2035年までに女性の定年を60歳とする段階的な引き上げが進行中である。

 

今後の法整備においては、労働環境や国民の健康状態、そして社会的なニーズを踏まえた柔軟かつ現実的な制度設計が求められる。

 

 

[© poste-vn.com 2012-2025 All Rights Reserved.]
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


行きたいお店を見つける
Loading...
Loading...
Loading...
ホーム ニュース 生活情報 お店探し 掲示板